News | 2000年11月8日 09:56 PM 更新 |
リンコムは11月8日,Webサイト診断サービス「ウェブサイト・スコアカード」(WSSC)を開始すると発表した。WSSC は,eビジネスコンサルティング会社の米Giga Information Groupが開発したシステム(8月21日の記事参照 )。サイトの診断結果を点数で明示するとともに,リニューアルに向けた改善案を提案する。
WSSCを開発したGiga副社長のSteve Telleen博士は,「企業にとってWebサイトの重要性はますます高くなっているにも関わらず,効果的なサイトを構築しているところは少ない」と企業サイトの現状を訴える。「例えば,ナビゲーション機能を持つトップページは,できるだけ短いほうがいい。ユーザーはスクロールすると上の方にあったリンクを忘れてしまう。逆に,階層が深くなればなるほど,1ページは長くてもかまわない。それは,ユーザーが望んでいるコンテンツだからだ」(同博士)
WSSCでは,「ユーザビリティ」「カスタマーサポート」「顧客ロイヤルティの獲得」など8項目の評価基準(カテゴリ)を設定。各カテゴリには,より詳細なチェック項目を用意している。例えばユーザビリティについて検証するだけでも,数百カ所のチェックポイントがあるという。
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WSSC の体系図。例えば,「ユーザービリティ」というカテゴリについて診断する場合,「ナビゲーションシステム」など5つの項目(フィーチャー)について検証する。さらに各フィーチャーには,チェック項目として5つのエレメントがあり,エレメントの下には,チェック項目として5つのエレメントがある。チェック項目ごとに点数が割り出され,満点は100点。 |
「これまでのWebサイト診断サービスは主観的で自己満足のものがほとんどだった。WSSCでは,細分化された診断項目により,客観的なサービスを顧客に提供する」(Telleen博士)
またWWSCでは,診断結果にもとづいて競合他社サイトとの比較分析を行うほか,診断6ヵ月後には無料で再診断を行いレポートを作成する。診断料は「サイトの規模によって異なる」(リンコム)。なお同社では,初年度1億5000万円の売り上げを見込んでいる。
Gigaによれば,同社顧客のIntelisysは診断後にページビューが2倍になったほか,ユニークユーザーが30%増加したという。ただ,WWSCはあくまでユーザーインタフェースを中心に診断するサービスであり,コンテンツの善し悪しについて診断するものではない。したがって,診断を受ければページビューが増えると短絡的に考えてはいけないらしい。
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