News 2000年11月9日 10:08 PM 更新

「できれば無料」「通信料が高い」――携帯ネットサービス利用者動向調査

モバイルコンテンツフォーラム分科会は9日,携帯電話・PHS利用者動向について調査結果を発表した。

 モバイルコンテンツフォーラム(MCF)の調査・マーケティング部門であるMCFリサーチ分科会は11月9日,携帯電話・PHS利用者に関する第2回調査結果を発表した。調査会社の社会情報サービスに登録しているインターネット専用モニター約1万名を対象に行ったもので,有効回答は1089名。調査期間は10月27日〜11月2日。アンケート内容は,携帯ネットサービスについてのものが中心となっており,利用者動向を探るうえで非常に興味深い結果となった。

やはり携帯は料金プランが大事

 まず,携帯電話購入時の選択理由については,「料金プラン」が61.3%で1位。続いて「メール機能」(44.4%),「端末のデザイン」(35.8%)となり,「インターネットアクセスができる」は,昨年の6.4%から3倍の20.9%と増加したものの,「通話品質」(27.3%)より下の5番目にとどまっている。ただ,現在出荷されている携帯電話のほとんどが,インターネット接続に対応していることもあり,選択理由には入らなくて当然という見方もできる。

 その携帯ネットサービスの利用経験については,「利用したことがない」は昨年の53.5%から34.8%に減少したものの,利用経験がある人でも「無料サービスを利用」が51.7%で,「有料サービスを利用」の30.2%を大きく上回っている。代表的な利用目的としては,「友達とのコミュニケーション」(75.9%),「暇つぶし」(65%)などがある。

 また今後利用したいサービスとしては,「銀行振り込み」(60.9%),「航空券・JR乗車券」(60.7%),「残高確認」(59.9%)などが上位を占め,エンターテインメント関連のコンテンツよりも,実用的なサービスに人気が集まっている。利用場面は,「待ち合わせのとき」(51.7%),「通勤・通学中」(41.3%)のほか,「寝ている間」(3.2%)や「会議中」(1.5%)という回答も。

入力方法や通話料に不満

 また,携帯ネットサービスの不満点については,「入力が面倒」(72%),「通信料金が高い」(63.1%),「画面が小さい」(54.8%)がダントツ。特に,通信料金については,次世代携帯電話でさらに値上がりすることが予想され,今後も大きな課題となりそうだ。そのほか,「情報が見つけにくい」(34%)「画面表示に時間がかかる」(27.6%)などと指摘されている。「つながりにくい」は,15.6%と意外に少なかった。

 さらにMCFリサーチ分科会では,今後携帯電話に望む機能についても調査。最も人気が高かったのは「PCとの連携機能」(71.5%)。最近増えつつある「デジカメ機能」(47.4%)も多くの票を集めた。ただ,次世代携帯電話で予定されている「TV電話機能」や「ゲーム機能」についてはそれぞれ,36%と19.8%とあまり期待されていないようだ。

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[中村琢磨, ITmedia]

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