News | 2000年11月14日 06:28 PM 更新 |
モンタビスタソフトウェアとNECは,VRシリーズプロセッサに組み込みLinuxを移植し,デジタル家電市場に向けて拡販協力していくことを発表した。
モンタビスタソフトウェアは,オープンソースの組み込みLinuxを専門とするディストリビューター。組み込みシステムおよびLinuxの製品開発,サポート,コンサルティングを行っている。
同社の主力製品は,組み込み用途にチューニングされた「Hard Had Linux」だ。Webアプライアンスなどのコンシューマー向け専用機,通信インフラなどの業務機向けに開発しているが,特にNECのVR4100,VR5000シリーズで評価・開発を進めているという。
VR4100シリーズは,NECの「Mobile Gear」にも採用されている,低消費電力を特徴としたモバイル機器向けのプロセッサ。VR5000シリーズはセットトップボックスに多く採用される高性能プロセッサだ。
HardHat LinuxはNECのVRプロセッサ以外に,StrongARM,PowerPC,IA-32などでも動作するが,優先的にVRプロセッサに対応していくという。
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デバッグボードと,VR4181を搭載した本体を含む,VRプロセッサ用のHard Had Linux開発キット。わざか200Kバイトという軽量ウィンドウシステム「MicroWindows」や,HTML3.2とJavaScriptをサポートした組み込み用Webブラウザ「ViewML」が動作していた |
NECエレクトロンデバイスの門田浩氏は,オープンソースであるがゆえの利点を強調する。「難しい契約なしにとりあえず使ってもらえるところが大きなメリット」(門田氏)
さらに門田氏は「(VRプロセッサと組み込みLinuxを)PDA,カーマルチメディア,デジタルテレビ(セットトップボックス)へ広げていきたい」とコメントしている。モンタビスタソフトウェアは,明日東京ビッグサイトで開催される「MST2000」で開発キットなどを展示する予定だ。
両社は9月25日,それぞれの米国法人が協業を発表している。
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