News 2000年11月15日 08:54 PM 更新

周辺機器メーカーからの脱却を図るメルコ,ネット端末事業に参入

メルコは台湾のITSと提携し,Linuxベースのインターネット端末を販売する。

 メルコは11月15日,台湾のインターネット・ソリューションズ・テクノロジー(IST)と業務提携し,Linuxベースのインターネット端末事業を開始すると発表した。ITSSは第三者割当増資を行い,メルコが増資後発行株式総数の10%を取得する。出資額は50万ドルになる。

 メルコは,ISTが開発したインターネット端末向けの組み込みLinuxの国内独占販売権を取得。共同で日本語化やカスタマイズなどの作業を行う。インターネット端末はメルコが開発し,ISPやASP,ならびに教育機関向けに販売する計画だ。売り上げは,3年後に100億円を見込む。

 また,端末は自社ブランドではなくOEM販売のみとなる。「ASP事業者などが,顧客に大量販売すれば,大幅なコスト削減が見込める。ITSがソフトを,メルコがハードを,ISPやASPがサービスを提供する」(メルコ)というように,ISPやASPが会員/顧客向けに端末を配布することを想定している。

 インターネット端末には,ミニタワー型,CRT一体型,液晶ディスプレイ一体型,タブレット型,ならびにセットトップボックス(STB)型という5種類が用意される。ただ,すべて顧客の要望に応じてカスタマイズを施すため,仕様は統一されない。そのため,具体的なスペックも明らかにされなかった。

 メルコは今年4月より,「インターネット,もっと使いやすく」をコンセプトに,周辺機器メーカーからITソリューションベンダーへの転換を図っている。今回のネット端末事業への参入もその一環で,「PCは難しくて使えないというユーザーにとって,最適なソリューションになる」(メルコ)とアピールする。

 なおメルコでは,12月に秋葉原にLinux端末のショールームを開設する予定だ。

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[中村琢磨, ITmedia]

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