News 2000年11月16日 05:57 PM 更新

“Wintel”は大丈夫なのか? COMDEXで薄れる存在感

世界最大規模のコンピュータ関連ショーであるCOMDEX。だが業界の2巨頭にも変化の兆しが現れている。

 「COMDEX/Fall 2000」では2年ぶりにIntelが“復活”し,Microsoftも例年通りの大規模ブースを出展。やはり“Wintel”は盤石なのか――と思いきや,どうも様子がヘンだ。

 Intelは“出展”したものの,会場に設けられた「Intel Pentium 4 Software Pavilion」のスポンサーとして参加するにとどまった(そのほかBluetooth関連での正式出展はある)。今Intelでもっともホットな話題といえばPentium 4。そのパワーを直に体験できるとあって,Pavilionはさぞや大混雑と思いきや,周辺と比べて人口密度は極めて低く,最初は休憩スペースかと思ったほどだ。

 というのもこのPavilion,Pentium 4で動作するソフトを集めて並べただけ,という印象が否めない。それなりにパワーは体感できるかもしれないが,そのソフトが本当にPentium 4システムで走っているのかどうか確かめようがない以上,どうも興ざめしてしまう。ワイヤレスやホームネットワーク,WebPad,PDAなど話題に事欠かないIT業界だけに,もはや新CPUすら“話題の1つ”に降格されてしまったのか――と心配する。


Pentium 4 Software Pavilion。テーマごとに設けられたPavilionの中でもひときわ目立つ大きさなのだが……


実際はこうしてゲームやマルチメディア関連のソフトのデモが行なわれているだけ。ただしソフトハウスがCOMDEXに出展するいい機会にはなっている

 一方のMicrosoft。こちらは例年通り全出展者中で最大規模のブースを展開している。やはりItaniumで動作する64ビット版Whistlerで盛り上がっている……のではなく,大混雑しているのはPocket PCの体験コーナーだった。

 Palm追撃を狙うMicrosoftとしては十分な手応えを感じているだろう。しかしMSのブースですら“PC”の全盛期は終わりつつあるのか,との印象を与えている。もちろんビジネスユースではWintelシステムは巨大な存在だが,ここCOMDEXでの存在感は確実に薄れているようだった。


とはいえ,Windows 2000のデモは毎回盛況。特製ネックストラップも当たる


しかしMSブースでもっとも熱かったのはPocket PCのハンズオンコーナー。写真は準備中の光景だが,この後には入場待ちの盛大な行列ができていた。Pocket PCはCompaq製

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[小林伸也, ITmedia]

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