News | 2000年11月29日 11:40 PM 更新 |
11月29日,エルゴソフトと米Planetwebは,国内におけるPlayStation 2(PS2)用Webブラウザソフト及びミドルウェアについての提携を発表した。同時にエルゴソフトはPS2用Webブラウザ,MP3ソフトを発表した。
Planetwebはゲーム機向けのWebブラウザで知られ,米国ではセガのDreamCastにも採用されている。
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PlayStation 2とUSBモデムでインターネットにアクセスしている |
PlayStation 2用Webブラウザは,Planetweb製のWebブラウザとネットワークライブラリを使って製作される。フォントはリコーからライセンスを受けたベクタフォントで,2段階に拡大表示も可能。拡大時にはアンチエイリアス表示も行う。
Webブラウザにスクロールバーはなく,カーソルを画面端に動かすことでスクロールする。縦がラインスクロール,横はドットスクロールで動作は滑らかだ。
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画面を拡大して表示している。Planetwebのケン・スーフー氏は「ゲームのテイストを分かった上でユーザーインタフェースを開発している」という |
WebブラウザはHTML 3.2に対応し,CSS 1.0やフレーム表示にも対応している。「Macromedia Flash 3.0にはすでに対応している。PS2用のHDDにもぜひ対応していきたい」(PlanetwebのCEO,ケン・スーフー氏)。
メールソフトも内蔵されており,ゲームのセーブデータをメールに添付して送信することも可能。日本語入力に関してはEGBRIDGEなどのかな漢字変換で有名なエルゴソフトの技術が使われた。残念ながらキーボードの販売予定はない。
PS2用のMP3プレイヤーは,PS2用のHDDにも対応する。音楽CDから自動的にMP3ファイルを生成する機能も持つ。インターネットからの配信サービスやポータブルMP3プレイヤーにも対応する予定だ。
Webブラウザ,MP3プレイヤーとも来年3月までに発売予定。出荷本数はそれぞれ来年度に10万本を予定している。価格は未定だが,一般のPS2ゲームソフトに比べて安い価格となるという。
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エルゴソフト社長の襟川氏(左)とPlanetwebのCEOケン・スーフー氏(右) |
エルゴソフトは,「信長の野望」シリーズで有名なコーエーの100%子会社。コーエーの社長である襟川陽一氏がエルゴソフトの社長も務める。「来年度中にすべてのPC用ゲームを,再来年度中にすべてのコンシューマゲームをインターネット対応にする」と襟川社長は意気込む。
Planetwebとの提携により,PS2用のミドルウェアも国内メーカーにOEM提供する。TCP/IPスタックやHTTPプロトコル,HTMLエンジン,かな漢字変換,日本語フォントなどがその内容だ。
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