News 2000年12月6日 11:31 PM 更新

デジカメはまだ高すぎる──データクエスト

データクエストはデジカメが低価格になれば新しい市場が開けるという。しかし日本には既に低価格デジカメの市場があるのかもしれない。

 ガートナーグループの調査部門であるデータクエストは,米国のデジタルカメラ市場では低価格デジタルカメラのほうが将来的に市場が大きくなるという予想を発表した。

 12月6日,米国のデジタル・ドキュメント&イメージングの市場動向についてアナリストブリーフィングが開かれ,米Dataquestのデジタルドキュメンツ&イメージンググループの副社長兼主席アナリストであるAndrew Johnson氏が米国のデジタルカメラ市場について語った。

 調査結果によると,高所得層になればなるほど,デジタルカメラを持っている人も買う予定があると答えた人も多い。また,購入の際に検討する要因としては「ズームと画素数は非常に重要」(Johnson氏)と,まだ価格よりも性能のほうが決定要因になっているという。

 また,Johnson氏は「デジカメの買い替え需要はあまりなかった。需要のほとんどは新規購入のものだ」とも語っている。

デジカメが低価格化すれば市場が変わる

 ただし,デジカメが低価格になってくれば傾向が変化するとジョンソン氏は分析している。「デジカメが低価格化すれば低所得層でも欲しくなる」(Johnson氏)。

 デジカメの価格が安くなれば,買い替え需要も増えてくるだろうとJohnson氏は予想しており,低価格デジカメのほうに大きな市場の可能性があることを示唆した。

 ただし,米国市場と日本市場の違いは考えておくべきだ。米国市場では200ドル以下のデジカメユーザーは20%以下しかいないという調査結果だった。それに比べ,日本のデジカメ市場では,1万円以下の低価格デジカメが1つのカテゴリーを形成するまでに大ヒットしている。

 Johnson氏も,液晶なし,フラッシュなし,30万画素程度のデジカメがここまで日本で流行っていることは知らなかったらしい。日本では携帯電話にもデジカメが搭載されている。デジカメ市場では,日本が世界の一歩先を行っているのかもしれない。

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[斎藤健二, ITmedia]

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