News 2000年12月7日 11:59 PM 更新

オンラインブックマークでも注力点はワイヤレス──Blink.com

米Blink.comのCEOが来日し,「ワイヤレス機能に注力する」と語った。ブリンクは日本でもiモードサービスを強化していく。

 12月7日,オンラインブックマークサービスを提供するBlink.comのCEOが来日し,注力するのは「売上を伸ばす点」と「ワイヤレス機能の強化」だと語った。

 Blink.comは全世界の会員数が70万人,1億2千万ものブックマークが登録されている世界最大のオンラインブックマークサイト。日本法人も,今年度の会員数が10万人を突破する見込みで,600万のブックマークが登録されている。

 Blink.comのCEOであるデビット・シーゲル氏は「米サイトに比べて(日本のブリンクは)利用頻度が2倍」と語り,日本でオンラインブックサービスがかなり好意的に受け止められていることを強調した。

注力点はワイヤレス機器への対応

 シーゲル氏によると,今年のBlink.comが力を注ぐ点はワイヤレス機器への対応だという。「世界のどこにいても,どんなデバイスでもBlinkのブックマークにアクセスできるようにする」(シーゲル氏)。

 ただし米国のワイヤレス状況については,シーゲル氏は「WAPはダメだ」といい,3G携帯電話においてパケットベース,HTMLベースでのサービスを考えているという。AT&Tと提携して米国に進出するNTTドコモについても,「日本と米国ではインフラが異なるので,米国でiモードのようなサービスを提供するのは現状では難しいのではないか」(シーゲル氏)と語る。

 日本法人でもワイヤレス機器への対応を進める。運営中のiモード版ブリンクに,URLの代わりに短い数字を入力するだけでサイトの登録が可能な「インターネットナンバー」を12月中旬に導入する。このサービスは今後EZWeb,J-SkyWebへも拡張していく予定だという。インターネットナンバーサービスは,インターネットナンバーが提供している。

 またブリンクには,オンラインで保管されている各人のブックマークの中からアクセス数が多い順にサイトを表示する「ヒットチャート」という機能がある。これまで全世界でのヒットチャートのみが表示されていたが,12月中旬には日本人利用者の中のヒットチャートも表示されるようになるという。

注目技術の関連検索

 ブリンクの自慢の技術が関連検索だ。ブリンクでは各自が階層構造を持ったフォルダにブックマークを整理しているが,同社の代表取締役社長である柴田浩典氏によると「キーワード検索と違い,(関連検索は)フォルダ内のブックマークの類似性に基づいて行われる」という。

 技術力を誇るブリンクでは,自社サイトで集客を行う以外に,他社への技術提供も行っている。

 ブリンクは無料会員制コミュニティ「ガーラフレンド」にブックマークサービスの機能を12月13日から提供する。またガーラフレンド専用のカスタマイズされた公開フォルダカテゴリも提供していく。

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[斎藤健二, ITmedia]

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