News 2000年12月13日 08:57 PM 更新

空室情報プロバイダーへの転身を図るベストリザーブ

ベストリザーブは,空室集中管理システム「ベストストリーム」を本格稼働する。約5億円の第3者割当増資も実施した。

 ホテル予約サービスのベストリザーブは12月13日,空室集中管理システム「ベストストリーム」事業を本格的に稼働させると発表した。また,これに伴い,ベストリザーブでは,約5億円の第3者割当増資を実施。調達した資金は,設備投資やマーケティング費用に充てる。

 ベストストリームは,各ホテルの空室をベストリザーブが一括管理し,ホテル予約機能を追加したいパートナー企業に情報を提供しようというもの。旅の窓口やISIZE TRAVELなど,競合ひしめくホテル予約サービス市場だが,ベストリザーブは“空室情報プロバイダー”として差別化を図る考えだ。

アスクルと提携?

 ベストリザーブは同日,ベストストリームのパートナー企業としてNTTデータやジョルダンなど11社を紹介。例えばNTTデータの場合,社内向けのWebサイトに出張時のホテル予約機能として同サービスを導入するほか,「乗換案内」のジョルダンは,路線検索の結果にホテル予約へのリンクボタンを表示するという。

 さらにベストリザーブの小野田純社長は,「今後は,アスクルのような事務用品のWeb販売を手がける企業の参加も募りたい」(ベストリザーブの小野純社長)と話す。ビジネスホテルに強いベストリザーブだけに,こうした企業との提携が実現すれば,事務機器から出張時のホテル予約まで可能なワンストップソリューションとして注目を集めそうだ。

 現在,ベストリザーブがホテル予約サービスには801軒が登録しているが,ベストストリームでもそのまま同じ情報が提供される予定だという。

 なお,EC専門調査会社のゴメス・ジャパンが発表した宿泊予約サイトランキングでは,ベストリザーブは第3位にランクインした(12月8日の記事参照)。これは,サイトの使い勝手や信頼性について調査したもので,ゴメスではベストリザーブについて,「グループウェア機能など,ビジネスユーザー向けに独自のサービスがあるのが魅力だが,登録ホテル数がまだ少ないのが課題」と評価している。2位はリクルートの「ISIZE TRAVEL」,1位はマイトリップ・ネットの「旅の窓口」だった。

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[中村琢磨, ITmedia]

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