News | 2000年12月15日 03:04 AM 更新 |
野村総合研究所(NRI)は12月14日,2005年までの国内IT市場予測を発表した。これは,中高速インターネット,移動体通信,PDAなど,特に注目されている分野に絞って,市場規模とトレンドを分析したもの。NRIによると,xDSLは年平均277%で成長し,2005年には277万7000世帯に普及するという。
現在,唯一順調な拡大をみせている中高速インターネットインフラであるCATVは,NRIによると,今後も148%の平均成長率で増加し続け,2005年には395万6000世帯に導入される見込みだという。一方,FTTHは,立ち上がりこそ2002年と遅いものの,2005年には230万4000世帯にまで拡大。FWAは,立ち上がりが2003年にずれ込み,2005年の時点で72万8000世帯となる。これらを合計すると,2005年までに1000万世帯にxDSLとケーブルを中心とした中高速アクセスが普及する見通しだ。
同社では,「2001年がブロードバンド元年となり,2005年には日本のインターネット接続世帯数3000万世帯のうち,1000万世帯に中高速インターネット接続サービスが普及する」と予測している。
中高速インターネット市場とは対照的に,これまで爆発的な拡大を続けてきた移動体通信分野では,2003年以降に契約者数の伸びが鈍化するという。同社の予測では,2003年に8000万契約に近づくが,2005年になっても8000万を少し超えた程度に止まる見込みだという。もっとも,それでも百万単位で増加していることになる。
「既に15〜59歳人口の7割が利用している携帯電話/PHS市場は,今後,モバイルコマースやモバイル広告などの収益源の多様化により,音声収入の減少を補い,ユーザーから移動体通信事業者への支払総額は7兆円まで拡大すると予想される」(NRI)。
一方,来春に予定されているW-CDMAなどの3Gサービスは,2005年には3000万契約者を獲得すると予測している。これは,移動体通信全体の見通し(約8120万)の4割近くを占める数字だ。
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