News 2000年12月15日 09:21 PM 更新

日商エレなど,Webサイトのレスポンスを測定するサービス

日商エレクトロニクスなど3社は,Webページの表示時間や検索の処理時間などを測定するサービスを開始する。

 日商エレクトロニクス,アイピイ・ネット,ならびに米Keynote Systemsの3社は12月18日より,Webページの表示速度といったWebサーバのパフォーマンスを計測・診断する「Webパフォーマンス測定サービス」を共同で展開する。

 Webパフォーマンス測定サービスは,Keynoteが米国で提供しているサービスを国内向けにローカライズしたもの。エンドユーザーがリンクをクリックしてからPCの画面にWebページが表示されるまでの時間を計測するのではなく,ISPとWebサーバの間でデータをやりとりするのにかかる時間を測定するのが特徴だ。

 「ISPからエンドユーザーのPCの間は,ダイヤルアップから企業の専用線まで幅広いタイプがあり,表示速度にばらつきがでる。Webサーバのパフォーマンスを正確に把握するため,ISPとWebサイトの間でレスポンスタイムを計測している」(日商エレ)。ただし,Keynoteは米国でオプションとしてエンドユーザー側での表示時間を計測するサービスも行っている。日商エレによると「国内では未定」だという。

 サービスメニューには,URLを指定して表示されるまでの時間を計るタイプと,路線検索のような検索システムで,結果が表示されるまでの処理速度を測るタイプの2種類を用意している。そのほか,1時間単位でサイトを監視し,時間帯別のレスポンスを計測する機能や,ページ表示時間を任意で設定し,その値を超えた場合には警告として電子メールを配信する機能も持つ。「サイトを構成する要素にはいろいろあるが,レスポンスについては多くのユーザーが重視している」(Keynote)。

 計測結果は毎日発行され,診断レポートして顧客に提出。アイピイ・ネットは,この診断レポートに基づき,パフォーマンス向上のためのコンサルティングサービスを顧客に提供する。「検索サイトやECサイトで,検索や注文処理に時間がかかっては致命傷。ユーザーが我慢できるのは8秒までとも言われている」(アイピイ・ネット)。アイピイ・ネットは 沖電気子会社のSIベンダー。

 なお,ISP側のサーバにモジュールを追加して測定を行うため,顧客側のWebサーバにモジュールを組み込む必要はない。サービス開始当初は,IIJ,PSINET,ならびにNTTPCの3地点を測定地点とするほか,「東京,大阪でIXに直結しているISPを計測地点として,近日中に追加する予定」(日商エレ)だという。

 パフォーマンス測定料は,3カ月以上の契約を前提として1ページにつき月額2万5000円。検索や注文といったWebページのように,サーバの処理速度を計る必要がある場合は月額12万8000円(5ページ)となる。販売は日商エレが担当。3社では,初年度3億円,3年後には4億円の売り上げを見込んでいる。

関連リンク
▼ Keynote Systems
▼ 日商エレクトロニクス
▼ アイピイ・ネット

[中村琢磨, ITmedia]

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.