News 2001年2月1日 10:58 PM 更新

マツダがネットで注文生産――ロードスターとファミリア

マツダは,インターネットを利用した自動車の注文生産サービスを開始する。ディーラーとの関係を考慮した販売システムになっている。

 マツダは2月2日より,インターネットを利用した自動車の注文生産(BTO)サービス「ウェブチューンファクトリー」を開始すると発表した。BTOの対象となるのは,2シーターライトウェイトスポーツの「ロードスター」ならびに小型ワゴンの「ファミリアS-ワゴン」の2車種。同サービスはあくまで注文生産にフォーカスしたもので,メーカー直販ではない。ネット上で行えるのは,見積もりを申し込む段階までとなっており,実際の契約や納車手続きは販売店に出向いて行う必要がある。「既存の販路を活かせる形態を模索した」(マツダ)

 ユーザーは,ウェブチューンファクトリーのサイトで車両の仕様を選択することができる。ロードスターの場合(BTOモデルの名称はweb-tuned@Roadster),エンジン(2タイプ),ミッション(MT/AT),タイヤ&ホイール(4タイプ),インテリア(3タイプ),ボディーカラー(8色)など7項目が選択可能で,合計4160通りの組み合わせが用意される。またボディカラーには,インターネット注文専用カラーとして,「サンバーストイエロー」が設定されている(限定450台,3月19日まで)。一方,ファミリアS-ワゴン(web-tuned@S-WAGON)では,7項目912通りの組み合わせが可能だ。

 商談は,最寄のディーラーと電子メールを介して行う。ユーザーからの依頼に対して,ディーラーは30分以内に見積もりを返信。下取り車がある場合は,ネットで簡易査定を申し込むことも可能だ(ロードスターのみ)。車両の生産は商談成立後に開始し,約4週間で納車されることになっている。さらに,ユーザーは納車日や車両の状況などをカスタマイズされた個人用のページで確認することができる。なおマツダによれば,インターネットで注文を行った場合,販売工数が少なくなるため全てディーラーで済ませた場合よりも15万円程度安くなるという。

 「ユーザーには,カタログにはない好みの仕様を選べるほかに,安く買えるという価格的なメリットがある。また,ディーラーにとっては,在庫負担がないというメリットがある。現時点でインターネットを活用したベストな販売方法だろう」(マツダ)

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[中村琢磨, ITmedia]

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