News | 2001年2月22日 06:57 PM 更新 |
ソニー・コンピュータエンタテインメント(SCEI)の久夛良木健社長は2月22日,日本SGI開催の「SGI Solution Forum」で演台に立ち,「ブロードバンド革命―進化するコンピュータ・エンタテインメントの世界―」と題した講演を行った。プレイステーション(PS)を利用したネットワーク戦略を披露した翌日なだけに,講演内容に目新しいものは少なかったが,ブロードバンドとゲーム機の融合について熱心に語った久夛良木社長の講演に,大勢集まった来場者は満足している様子だった。
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SGI Solution Forumで講演するSCEIの久夛良木社長 |
久夛良木社長は,間もなく提供が開始される100Mbpsの光ファイバー接続サービスがもたらす変化は計り知れないものがあると述べ,「ブロードバンド革命によって,かつてないスピードで世界が1つに結ばれるだろう。そして,プレイステーション2こそが双方向ブロードバンド普及の牽引車となる」とアピールした。PS2がDVD市場の拡大に貢献したように,ブロードバンドはPS2というエンターテインメントデバイスがあってこそ,その真価を発揮できるというのが久夛良木社長の主張だ。
「2005年には10ペタフロップスのスーパーコンピュータが登場する。これは2001年宇宙の旅に登場するマザーコンピュータの“HAL”だ。そして,2010年までには1エクサフロップスのマシンが現れる。これがマトリックスの世界だ。マトリックスこそブロードバンド時代のメタファーに違いない」(同社長)
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久夛良木社長が示した10年後のコンピュータの世界。世界は「Broadband OS」によって繋がれるという |
また久夛良木社長は10年後のコンピュータの世界について,「全てのクライアントマシンにOSが必要なクライアント/サーバ型ではなく,世界はひとつのOSで動くようになる」と予測する。ただ,「ひとつのOS」といっても,HALのようなマザーコンピュータが存在するわけではなく,「このOSは,人間の内臓のように存在するセル単位のOSが連携したもので,世界全体を1つのコンピュータに見立てるようになることができるだろう」という。「ブロードバンドによって,世界中が密結合する。そういう時代は必ずやってくる」(同社長)
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