News 2001年2月23日 11:59 PM 更新

MacWorld Expo/Tokyoフォトレポート

2月22日に幕張メッセで開幕した「MacWorld Expo/Tokyo 2001」。Mac OS X対応製品やストレージ類を中心に,展示内容を紹介する。

 今年のMacWorld Expo/Tokyoは,展示ホールがわずか3ホールと少々寂しい。デジタルカメラメーカーはほとんど出展せず,目立つのは中央に巨大なブースを構えたアップルだけ。しかし,ブースが少ないだけにスペースには余裕があり,来場した人々はゆっくりと見回ることができたようだ。ただ,週末は相当の混雑が予想される。毎年のことながら,出かける人には,かなりの覚悟が必要だ。

マイクロソフトの受難

 Apple User Groupブースにおいて「Macintoshプロダクト開発のなんでも聞いて」と題して,Macユーザーとの交流を図っていたマイクロソフト。大勢集まったMacユーザーからは,「Office:mac 2001」に関する厳しいつっこみが多く,公開質問というよりもまるで公開裁判のような様子だった。「改善するよう検討します」と汗をかきながら答えるOffice:mac開発担当者が少し可哀想に思えたほどだ。

 だが,Macユーザーは開発者にさらに追い打ちをかけた。「Entrage(アントラージュ)を使っている人はいますか?」という質問に対して,手をあげたのはわずか数人。「Entrageって何? そもそも何て読むの」という声まで聞かれた。ちなみに,EntrageはPIM機能を備えたメールソフトで,Palm OSとデータを同期できるのが特徴。ただ,Macユーザーのリアクションを見て,マイクロソフトの開発者は「やっぱりスケジュール管理とアドレス帳ぐらいだったら手帳のほうがいいんですかね」とポツリ。

Mac OS X対応が進む

 日本ヒューレット・パッカードは,Mac OS X対応のプリンタドライバを参考出展。3月中にはWebサイトからダウンロードできるようになるという。

 ヤノ電器は,Mac OS X対応のストレージを多数展示。「A-Dish FireWire MO」「Cerulea B.B.4GB」(IEEE 1394対応HDD)などに混じって,「NJ1300 SCSI MO」もデスクトップにマウントされていた。Mac OS XでもSCSI機器が使えるのは,ありがたいことだ。

 STORMブースの「LightWave 3DVer.6.5」。Mac OS X対応で,既にベータ版をユーザーに配布している。ただし,OSのパブリックベータでOpenGLサポートに若干の問題が生じているため,アップルと協力して修正作業が進んでいるという。出荷時期は未定。なお,現バージョンのユーザーは無償でアップグレードできるそうだ。

 ソフトウェア・トゥーのブースでは,Steve Jobs氏の基調講演でも披露された「Maya」のMac OS X対応をアピール。残念ながらこの日はデモンストレーションは行われなかったが,24日は11時/13時30分/16時25分の3回実施される予定だという。

新しい周辺機器も

 日本ヒューレット・パッカードが参考展示していたワイヤレスプリントサーバ。IEEE 802.11bに準拠し,AirMac対応。背面のインタフェースはパラレルなのに,なぜかMac版が先行して出てきた模様だ。ただし,Mac OS X対応は未定。

 加賀電子ブースにあったPowerBook G3の1999年および2000年モデルに対応するベイドック。拡張ベイ用のドライブ類を外付けとして使いたいとき,このベイドックに挿入し,FireWire接続して利用するというもの。純正ドライブのほか,同社の「BR420/BS2120/BHシリーズ」をサポートしている。出荷は4〜5月の予定だ。

 なお,ベイドック単体(ドライブなし)の価格について訊ねてみると,開発担当の説明員は「2万円前後」,営業担当者が「1万6000円程度に抑えたい」と意見が分かれてしまった。なるほど。それぞれの立場でせめぎ合いながら,製品の価格は決まっていくのだ。消費者としては,営業の人にがんばってほしい。

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 同じく加賀電子から,3.5インチベイサイズのMO&FDDドライブ。価格は5〜6万円程度になるという。ただし,「ベゼル待ち」(加賀電子)で出荷時期は未定とのこと。

 これも参考出展のUSB2.0対応ポータブルCD-R/RWドライブ。PowerBook G4によく似合いそうなデザインだ。スピードはCD-R書き込み8倍速以上,RW書き込み6倍速以上になる見込み。もっとも,USB2.0に関しては,規格こそ固まりつつあるが,コントローラチップの量産も始まらず,またMac OSがサポートするかどうかも不明という状況。したがって,まずPC市場がターゲットになるという。なお,こちらの出荷は「チップ待ち」(加賀電子)だ。

男性が集う? 新型iMac

 さまざまな評価を受けている新型iMacだが,アップルブースではかなりの人気だ。男性ユーザーが多く,また熱心に見ていたのが印象的だった。実は,こういうパソコンを待っていたのか!?

[中村琢磨&芹澤隆徳, ITmedia]

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