News 2001年2月27日 10:09 PM 更新

米Generic Mediaインタビュー──Peter Hoddie氏

さまざまな技術が乱立するストリーミング配信の分野に一石を投じた米Generic Media。DEMO Japanの会場で同社CEO,Peter Hoddie氏に話を聞いた。

 1つのファイルから,さまざまなデバイスに動画や音声をストリーム配信できるという新技術をひっさげ,一躍注目の的となった米Generic Media。有望なベンチャー企業のみがデモンストレーションを行えるという「DEMO Japan」で,特別講演を許された数少ない企業の1つだ。DEMO Japanの会場で,Generic MediaのCEO,Peter Hoddie氏に話を聞いた(サービスの詳細は別記事を参照してほしい)。


Generic MediaのCEO,Peter Hoddie氏

ZDNN まず,Generic Media Publishing Serviceの特徴を教えてください。

Hoddie 変換がリアルタイムで,かつ幅広いフォーマットをサポートしている点です。現在,ストリーミングに使われているフォーマットはほぼカバーしています。

 コンテンツパブリッシャーがリピーターを期待すれば,きめ細かいコンテンツ管理が必要になりますが,フォーマットの乱立する現状では,資金や労力,そして時間的な負担が大きすぎます。しかし,われわれの顧客は最低限の労力とコストで幅広いユーザーにコンテンツを提供できるのです。

ZDNN あなたがApple時代に規格策定に携わったMPEG-4がサポートされていません。何故ですか?

Hoddie  確かに,MPEG-4はQuickTimeのファイルフォーマットを基本としていますが,圧縮方式などがまるで違います。また,MPEG-2も検討していますが,ファイルが大きすぎるので難しいかもしれません。

 ただ,われわれはコンテンツパブリッシャーが求めるものに対応していくつもりです。人気のあるプレーヤー,特に「CLIE」のように小型のものはサポートする予定(現在,gMovieはダウンロード再生のみでストリーミングはサポートしていない)ですし,携帯電話もW-CDMAが立ち上がれば現実的になるでしょう。

ZDNN ビジネスのターゲットはISPですか?

Hoddie 実にさまざまな業界がわれわれの技術に興味を持っています。TV局,アニメ業界,音楽業界,そして民生機器を作っているメーカーなど,本当にさまざまです。事業としては,Generic Mediaのサーバを経由するサービスがメインですが,顧客が自社のサーバに導入したいというケースにも対応できます。

ZDNN 日本に拠点を設ける予定はありますか?

Hoddie 実は,つい先日,日本法人の登記を行いました。現在は事務所やスタッフなどの環境を整えている段階で,まだ機能はしていませんが,われわれがいかに日本市場に注目しているかが分かるでしょう?

ZDNN 株主も日本企業ばかりですね。

Hoddie ソニー,NTTリース,ソフトバンク・ベンチャーキャピタルが出資しています。

 ワイヤレスの分野をリードしている日本には,特に注力しています。私もiモードのユーザーですが,とても面白い。日本で技術とノウハウを蓄積し,それをまた海外へ持っていくつもりです。

関連記事
▼ ソニーのPalm OS搭載機詳報

関連リンク
▼ Generic Media

[聞き手:芹澤隆徳, ITmedia]

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.