News 2001年2月28日 06:25 PM 更新

低迷の時期こそ積極的になるべきだ──Craig Barrett氏

IntelのCraig Barrett社長は,IDFの基調講演で「低迷の時期を迎えている今こそ,次の世代に向けての投資を行うべき」と来場者を鼓舞した。

 「Intel Developers Forum 2001 Spring」(IDF)の基調講演で,Intel社長兼CEOのCraig Barrett氏は「停滞あるいは低迷の時期を迎えている今こそ,次の世代に向けての投資を行うべきだ」と来場者を鼓舞。Intel自身も,より多くの投資によって次世代もメジャープレイヤーであることを誓った。

 Barrett氏の基調講演は,経済的に悪いニュースの続くシリコンバレーを反映してか,いささか景気の悪い話から始まった。「不景気の波が押し寄せてきている。新聞や雑誌には,PC市場も終わりだ,といったアナリストの意見が毎日掲載されている。確かにPCあるいはITに対する投資は,世界的に見て後退傾向にある。結果として,これから業界は低迷の時代を迎えるかも知れない」(Barrett氏)。

 しかし同氏は,「世の中の動きには,どんなものでも波があるものだ。下がるときもあれば上がるときもある。重要なことは,下がった時にこそ力を蓄えるべきだということ。次の上昇期にいちはやく優れた製品を提供することで,業界のリーダーシップを取れるように準備をするべき」と話す。

 Intel自身も,研究開発投資額が若干下がった時期があったが,今年はより大きな投資を行うことを約束している。Barrett氏によると,2001年にIntelが計画している設備投資の額は75億ドル,研究開発費は43億ドルに上るという。

 Barrett氏は,「世界的に見て,まだまだインターネットは成長期にある。インターネットを成長のためのエンジンとして,これから始まるデジタル社会がPC市場を拡大させるだろう」と話した。

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[本田雅一, ITmedia]

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