News 2001年3月21日 09:50 PM 更新

スピードネットが5月より本サービス開始──無線は1.5Mbps,有線は10Mbps

スピードネットが,予定より約8カ月遅れて商用サービスを開始する。

 スピードネットは3月21日,総務大臣より第1種電気通信事業許可を取得したと発表した。これを受けて,同社は5月25日より埼玉県の一部において本サービスを開始する。スピードネットは,1999年8月にソフトバンク,東京電力,米Microsoftが合弁で設立。東電の光ファイバー網をバックボーンに使用し,無線をはじめとする複数の手段でインターネット接続サービスを提供する予定だったが,「システムの安定性や事業の採算性を検証する」(同社)ため,商用化を延期。当初予定よりも約8カ月遅れてサービスを開始することとなった。

 スピードネットのサービスでは,電柱に設置したアンテナ(基地局)と建物を無線または有線で接続する。無線方式はIEEE 802.11(2.4GHz帯)を採用し,最大通信速度は1.5Mbpsとなる。将来的には,11Mbpsの無線アクセスが可能なIEEE 802.11bの導入を予定しているほか,ファミリーネット・ジャパンのように集合住宅の屋上に無線の親機を設置し,各戸および周辺住宅に無線接続サービスを提供する計画もあるという。一方,有線の場合は,電柱の基地局から宅内に直接LANケーブルを引き込む形となり,通信速度は最大で10Mbpsだ。こちらは今夏からの提供となる。

 サービスエリアは当初,広域エリア実験の対象地域だった埼玉県の浦和市,大宮市,与野市。その後,東京都,神奈川県,千葉県の一部に順次拡大する予定になっている。現在のところ月額料金は未定だが,スピードネットでは「サービス開始直前の4月末には詳細を発表できる」としている。

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[中村琢磨, ITmedia]

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