News | 2001年3月24日 03:39 PM 更新 |
CeBITのIBMブースでは,米国にあるワトソン研究所と日本の大和研究所が共同開発したLinux搭載の腕時計型PDAを展示している。この腕時計型PDAは,Bluetoothを内蔵しており,PIMの予定表などを同期できるほか,将来のユビキタスネットワーク時代に向けたさまざまな用途が検討されている。
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ワトソン研究所が開発したBluetooth 1.0対応のプロトコルスタック「BlueDrekar」を採用し,チップはEricsson製だ |
デモンストレーションでは,英文が翻訳サーバを経由して日本語に翻訳され,Bluetoothを介して腕時計にまで届けられていた。「例えば,駅の時刻表にBluetoothの機能を持たせ,近くに来ると時刻表が転送されるといったことができる。あるいは,ホテルに入ると自動的に予約データと照らし合わせてチェックインできるなど,ロケーションベースのサービスが可能になるだろう。翻訳サーバを組み合わせれば,どこの国でも不自由しない」(同社)
こうした情報配信機能を持つ時刻表や掲示板を,IBMは「アクティブポスター」と呼ぶ。Bluetooth経由で情報を読みとり,機器やユーザーの情報から,適した画面サイズと言語へと,サーバ側でトランスコーディングを行って配信する。“いつでもどこでもネットワークに繋がる”ユビキタス時代の新しい広告手段にもなり得る。「実用化はまだ3〜4年先になるだろうが,(腕時計型デバイスを)ユニバーサルブラウザとして使いたい」(同社)
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デモンストレーションの様子。サーバ側には読み上げ機能も装備されていた |
ただし,IBMではこの腕時計を製品化する予定はないという。理由は,「本体よりもサーバやミドルウェアのビジネスに注力するため」(同社)。現在は,他社との提携や技術供与の方向性を探っているという。
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