News 2001年3月29日 06:25 PM 更新

大阪高裁も中古ゲームソフト販売を認める

大阪高裁は中古ゲームソフト訴訟の控訴審で,一審判決を取り消し,中古ゲームソフトの販売は合法だとの判決を言い渡した。

 家庭用テレビゲームの中古ソフト販売の差し止めをメーカーが販売店に求めた訴訟の控訴審で,大阪高裁は3月29日,メーカーの主張を認めた一審判決を取り消し,メーカーの請求を棄却する判決を言い渡した。司法判断が分かれていた中古ゲームソフト訴訟だが,東京高裁に続き,大阪高裁でも中古ゲームソフトの販売は自由という販売店側の主張を認める判決が出たことで,テレビゲームに頒布権を求めるメーカー側の立場は苦しくなったと言えるだろう。

 判決では,「中古ゲームソフト販売はメーカーの著作権を侵害しない」と結論。理由として,東京高裁判決と同様,ゲームソフトは「映画の著作物」だと認めた上で,「ソフトの複製は大量に生産されており,映画の配給制度とは異なる」と指摘。メーカー側に頒布権を認めなかった。

 訴えていたのはコナミとカプコン,スクウェア,ナムコ,セガ,ソニー・コンピュータエンタテインメントの主要6社。中古販売チェーン経営のアクトらを相手に販売差し止めを求めていた。一審の大阪地裁はメーカー側の主張を認め,アクト側に販売差し止めなどを命じていた。

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