News 2001年4月20日 11:59 PM 更新

わが家のブロードバンド化計画(5)──後悔しない? ルータ選び(2)

BEFSRを選んだ理由

 さて,昨今いろいろなブロードバンドサービスが開始されたことで,ブロードバンドルータはさまざまなメーカーから発売されるようになった。メルコ,プラネックス,NTT-ME,リンクシス,コレガ,アクトンなどが,低価格のパーソナル向けブロードバンドルータのメーカーとして広く認知されている。

 このうち,僕が選んだのはリンクシスの「BEFSR81」というモデルだ。この機種は,8ポートの100/10Mbps自動切り替えのスイッチングハブを内蔵したモデル。BEFSRシリーズにはほかに,4ポートハブ内蔵の「BEFSR41」,ハブを内蔵しない「BEFSR11」がある(機能はそれぞれほぼ同じだが,BEFSR81のみが帯域利用の優先順位を設定可能なQoS機能を持っている)。


リンクシスの「BEFSR81」。フレッツ・ADSLのPPPoEには,ファームウェアVer.2.38で対応している。価格はオープン(実売2万8000円程度)

 BEFSRシリーズを選んだ理由は機能的なものではない。機能面ではほかにも優れた機種は数多くある。また,少し多めの予算を取れるなら,ワイルドラボの「子羊ルータLAMB」など超小型Linuxマシンで構成された製品という選択肢もあるし,コマンドラインから柔軟な設定を行えるTelnet対応の機種も少なくない。BEFSRは,個人がブロードバンドサービスに接続するのに必要な機能に絞っているため,設定の自由度という点では少し劣っている。

 それでもなお,この機種を選択したのは,米国でのシェアが高く,ブロードバンドルータとして十分にこなれているというのが理由だ。ブロードバンドルータを選ぶにあたって,日本あるいは米国のBBSなどで製品の評判を収集してみたが,BEFSRはルーティング速度やバグ対応,ファームウェアアップデートのペースなどの面で満足しているユーザーが多かった。また価格的にも手頃感があり,ハブのポート数によって2万円前後から入手可能である。もっとも安い製品ではないが,評判を考えれば十分にペイできると踏んだわけだ。

 ただし,設定画面は英語(日本語版ファームウェアのベータ版も公開されていたことがあるが,まだ正式版は出ていない)のみ。難しいことが書いてあるわけではないが,どうしてもイヤならば他機種を選ぶことになる。なお「LANLAN World BEFSR Station」には,日本語のユーザーコミュニティがあり,設定方法などが詳しく掲載されている。日本法人によるサポートも受けることが可能なため,よほど英語に自信がない人以外は問題なく利用できるはずだ。

 米国でのシェアの高さは,ユーザー数の多さを意味している。ユーザー数が多ければ,それだけバグの発見も早くなり,安定しやすいものだ。ルータは箱モノであるため,ハードウェアとして捉えがちだが,「肝心なのはルーティング処理を行うソフトウェアである」と考えれば,ユーザー数の多さやサポートの評判がいかに重要か分かるはずだ。

【選択は間違いではなかったが……】

前のページ1 2 3次のページ