News | 2001年5月14日 10:17 PM 更新 |
ツーカーの新端末「funstyle」の発表会は,六本木の某ライブハウスで行われた。MIDI音源チップを搭載し,64和音492音色のサウンド再生が可能な端末ということで,ライブハウスは演出的に格好の場所だった。あれから約1カ月,本日行われたfunstyleのCM発表会の会場はベルファーレ。製品発表会よりもCM発表会のほうが盛大というのも不思議なものだが,その理由はもちろん,「若者のカリスマ的存在のアーティスト」(ツーカー)である浜崎あゆみがゲストとして登場したからだ。
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funstyleのテレビCM。今回もクールなイメージに仕上がっている |
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会場には大勢の取材陣が。浜崎あゆみは,現在もっともマスコミを呼べるタレントではないだろうか |
ツーカーの新しいCMは,混みあうクラブの中を歩く浜崎あゆみが,funstyle端末を見つけ,(おそらく)通話ボタンを押すと急に音楽が止むというもの。DJではなく,funstyleがクラブを盛り上げていたのだ。そして,そのクラブはfunstyleの着信音が創り出した空想の世界であり,実はクラブではなく,自分の部屋にいたというオチが付く。
要するに,funstyleのMIDI音源の性能は空想の世界に行ってしまうほどすごいということが表現されているわけだが,実際,funstyle端末から出力された楽曲がベルファーレのフロアに流れるとかなりの迫力で,浜崎あゆみも「こんなに小さいのに凄いですね」と感動している様子だった。
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CMと同じ衣装で登場した浜崎あゆみ。今やツーカーグループの大黒柱? |
ツーカーにとって,浜崎あゆみはかけがえのない存在になっている。例えば,テレビCMに浜崎あゆみを起用して以来,携帯電話ショップには「浜崎あゆみがCMで使っていたケータイがほしい」と少女が指名買いに走り,“あゆデザイン”として限定発売した豹柄の端末も大ブレイクした。J-フォンが藤原紀香人気にあやかったのと同様に,ツーカーも浜崎あゆみ人気をうまく追い風にしている。そのため先月には,ツーカーセルラー東京だけでなく,ツーカーホン関西およびツーカーセルラー関西を含めたツーカーグループ全体の統一キャラクターに浜崎あゆみを昇格させたほどだ。
ただ,浜崎あゆみの人気にのったといっても,現実的な数字で見てみると,加入者の獲得では苦戦を強いられている。J-フォンが4月に1000万を突破したのに対し,ツーカーは約400万人。さらに,ツーカーでは否定しているものの,KDDIによるツーカーグループ3社売却が報じられるなど,良くないニュースが続いている。
だが,funstyle対応端末として発売する「TK11」は,音楽性能に特化した端末として非常に作り込まれた製品だ。ツーカーでは「テスト的に発売する」と控えめに話しているが,こうしたほかのキャリアがやらないことを続けることで,ユーザーの評価を得られるのではないだろうか。
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