News 2001年6月4日 11:24 PM 更新

NVIDIAがAthlon/Duron向けの新システムを発表

ABIT Computer,ASUSTeK,Gigabyte,MSIがNVIDIAのPCチップセット「nForce」を採用したマザーボードをデモ。いずれも今年第4四半期の発売予定という。

 台湾で6月4日から開幕されている「COMPUTEX TAIPEI 2001」に合わせて,台北市内のホテルでNVIDIAの新システム「nForce」が発表された。

 nForceは128ビットDDR SDRAMをサポートする「nForce420D」と,64ビットDDRをサポートする「nForce220」の2種類がある。

 nForceは,CPUやメモリをコントロールする「IGP(Integrated Graphics Processor)」と呼ばれる部分と,PCIバスやUSB,キーボード,シリアル,パラレルといったデバイスを担当する「MCP(Media and Communications Processor)」で構成される。NVIDIAが発表したリファレンスボードはMicroATXで構成されており,バリューPC向けのソリューションと言えるだろう。


nForceは「IGP」と「MCP」の両プロセッサで構成されている

 IGPにはGeForce2のコアを内蔵するほか,PC2100 DDR SDRAMのスループットを毎秒4.2Gバイトへと倍増するよう設計された128ビットのメモリインタフェースを採用している。CPUとは「DASP(Dynamic Adaptive Speculative Pre-processor)」で接続されるが,従来のAthlon/Duronシステムより20%速度が向上するとのことだ。なお,外部AGPも用意されるが,内部のGeForce2コアとはAGP×6で接続しているのに対して,外部はAGP×4となる。

 MCPの最大の特徴は,ドルビーデジタル5.1チャンネルのリアルタイムエンコードをサポートしたことだろう。MCPに含まれる「Audio Processing Unit(APU)」がオーディオ部分を担当するが,これはマイクロソフトのXboxに採用されているのと同じものとなっている。このほかMCPは10/100BASE-TXのイーサネットやHomePNA2.0,USBを利用できるが,USBは1.1のみのサポートとなっており,USB2.0には対応していない。

 また,IGPにはAMDのHyperTransportデータバステクノロジーが採用されており,IGPとMCP間は毎秒800Mバイトの転送速度で接続される。

 発表会場では,合わせてnForceを採用したマザーボードが展示されていた。展示していたメーカーはABIT Computer,ASUSTeK Computer,Gigabyte,MSI(Micro-Star International)の4社で,いずれも今年第4四半期に発売とのことだ。


「Crush12 AGPSet」として展示されていたGigabyteの「GA-7NTM」。「Crush12」と書かれているIGPはnForce420Dのようだ


MSIのブースに展示されていた「MS-6367」。650MHzから1.5GHzのCPUをサポートする

[今藤弘一, ITmedia]

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