News | 2001年8月1日 11:19 PM 更新 |
ジャストシステムは8月1日,ホーム向けオールインワンPCソフト「ジャストホーム2」を9月21日より発売すると発表した。
価格は基本タイプが8500円。家計簿ソフト「エプロン2」をセットにした「ジャストホーム2 家計簿パック」(9800円)と,機能限定版「ジャストホーム2 スターターパック」(3980円)も同時に発売する。好評のガイドメニューを画面全体に表示されるように一新するなど,セールスポイントとなっている“分かりやすいユーザーインタフェース”の強化が特徴となっている。
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9月21日より発売する「ジャストホーム2」の製品ラインアップ |
1999年6月に登場したジャストホームは,「わかりやすさ,使いやすさ,楽しさ」をコンセプトに,初心者にも直感的で分かりやすいユーザーインタフェースを提供,“ホーム向け統合型ソフト”というジャンルを築きあげた。
同社が行ったジャストホームのユーザー層調査でも,PC歴1年未満の初心者ユーザーが42.5%を占め,男女の比率も2対1となるなど,他のソフトのユーザー層と比較しても,初心者や女性ユーザーに多く支持されているのが分かる。
新製品では,このジャストホームの基本コンセプトに「わくわく感」という要素をプラスしているのが特徴。そのための最大のポイントと言えるのが,画面全体に表示されるようになったガイドメニューだ。
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画面全体に表示されるジャストホーム2のガイドメニュー。Windowsのアイコンやタスクバーが覆い隠されている |
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メール着信時は,アニメーションで知らせてくれる |
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常時接続で活用したいインフォメーションボード |
前バージョンではWindows上の機能変更で行っていた日本語変換の切り替えも,ガイドメニュー上から変更可能となった。日本語変換ソフト「ATOK Home」は,最新のATOK14相当の変換エンジンを採用している。手書き認識機能を新たに追加し,電子メールやインターネットのコミュニケーションに活躍する顔文字を簡単に入力できる「顔文字パレット」も搭載した。
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新機能の顔文字パレット。喜怒哀楽の感情表現も,これでバッチリ? |
ジャストホーム2を起動すると,Windowsのアイコンやタスクバーはすっかり覆い隠されてしまい,まるでジャストホーム2自体がOSであるかのような錯覚すら覚える。発表会の席上でも,全画面表示はOSを見せないようにする意図があるのではとの質問が出た。「ジャストホームの世界をユーザーに感じてもらいたいため,インタフェースをつきつめた。結果的には,(OSを見せないように)なっているのかもしれない」(同社)。
同社はタスクスワップ環境の「ジャストウィンドウ」という独自のウィンドウシステムをリリースしていた時期があった。一太郎バージョン4の動作環境として登場したジャストウィンドウは,Windows 3.1に近い動作環境を提供していたが, 動作するアプリケーションが同社の一太郎と花子だけという状態では普及も進まず,結局1995年に開発が打ち切られた経緯がある。
ジャストホームが,このジャストウィンドウのように独自のウィンドウシステムに発展していくのだろうか。「今のWindowsの機能,例えばドラッグアンドドロップといった操作が,果たして初心者にとって本当に使いやすいユーザーインタフェースなのかという議論からジャストホームの開発が始まった。既存OSの機能やメリットは活用しながらも,操作方法などはOSの制限にとらわれないようにしたい。ユーザーが使いやすい方法であれば,我々はそちらの方向に進んでいく」(同社)。
ジャストホームでの同社の取り組みは,Windowsのインタフェースが基本となっている現在のソフトウェア市場に,アンチテーゼを投げかける点では評価できるだろう。もっとも,初心者ユーザーがいつまでもジャストホームの操作だけしか覚えないというのも困った話ではあるのだが……。
11月16日に日本語版が発売されるWindows XPでは,ユーザーに分かりやすいインタフェースがセールスポイントとなっている。ジャストシステムではこの点について,「もちろんXPにも対応させていくが,ユーザーが使いやすいインタフェースとして独自の表現をしていく」と述べ,あくまでもユーザーが中心であることを強調していた。
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