News | 2001年9月5日 11:55 PM 更新 |
先日,そろそろ住民票を変更しようかと考えた。いくら時間がないといっても,引っ越してから2カ月も住民票を実家のままにしておくのは,さすがにまずいと思ったからだ。だが,役所がどこにあるのか分からない。加えて言えば,手続きの方法も全く知らない……。ああ面倒だ。全部でネットで済めば便利なのに。
きちんと手続きを行っている人からすれば,単なる怠け者なということになるのだろうが,まず,ある調査データを見てもらいたい。ガートナージャパンが地方自治体の住民サービス電子化に関する調査(有効回答数511件)では,90%以上が「電子化を進めるべき」と考えているという結果が出たのだ。
この調査では,回答者の47.5%が地方自治体(県を除く市町村)における住民サービスの電子化について「あまり進んでいない」との印象を受けており,27.6%は「全く進んでいない」と見ている。「セキュリティの問題を指摘する“慎重派”もいるが,地方自治体の電子化に対する住民のコンセンサスは取れている」(ガートナー)。
特に,電子申請システムを最優先で構築するべきという意見が圧倒的に多く,「回答者の約70%がインターネットで住民票の申請・受け取りを希望している」(ガートナー)。地方自治体の電子化については,このほか,電子情報公開システム(17.6%)ならびに電子予約・抽選システム(10.2%)を望む回答もあった。
また,サービスを利用する端末としては,自宅PC(98.2%),携帯電話(55.9%)のほか,コンビニ/駅構内に公共端末を設置するなどの回答が見られた。
ただ,驚いたのは,地方自治体の電子化が望まれるのは,わざわざ役所に行く必要がなくなるといった「利便性が評価されているからではない」(ガートナー)ということだ。むしろ,「このIT時代において向上の見られない,住民サービスの旧態依然とした制度に対する不満が原動力となっている」(同)。
いやはや,回答者のみなさん,勝手に仲間扱いして,申し訳ありませんでした……。
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