News：実売2万円台の複合機などカラープリンタ4機種――レックスマーク

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2001年9月14日　10:52 PM 更新

実売2万円台の複合機などカラープリンタ4機種――レックスマーク

レックスマークの年末商戦向けカラープリンタ新製品は，スキャナ/コピー/プリンタを統合した複合機が2万円台となるなどコストパフォーマンスの高さが魅力だ。

　レックスマークインターナショナルは9月14日，年末商戦に投入するインクジェット方式のカラープリンタ4機種を発表した。

　このうち2機種は，スキャナを統合しコピー機能を実現した「all-in-one station X」シリーズ。最上位機種となる「X83」は2400×1200dpi，モノクロ毎分12枚，カラー毎分6枚のプリンタ部と光学解像度600×1200dpiのスキャナ部を組み合わせながら，予想店頭価格2万9800円と価格が低く抑えられているのが特徴だ。4機種ともに9月15日から発売となる。

スキャナ/コピー/プリンタを統合した複合機「X83」

　インクジェットプリンタをベースとする個人向け複合機市場は，米国でHewlett-Packardがpscシリーズを投入して以来，急成長を遂げているカテゴリ。日本でもエプソンやキヤノンの製品が人気商品となっている。また，日本ヒューレットパッカードも，先日，最新機種のpsc 750を日本で発表したばかり。X83のライバルは実売3万5000円程度の価格になると見られており，レックスマークは3万円を切る価格を武器に売り込みをかける。

　同時発表された下位モデルの「X73」は，プリンタ部がモノクロ毎分9枚，カラー毎分5枚と若干速度が落ちるほか，操作部の液晶パネルやコピー処理を行うための内蔵コントローラが省略されている。このため，コピー操作そのものは本体で行えるが，動作させるためにはPCが起動されていなければならない。予想店頭価格は2万4800円と，X83との価格差は5000円と小さい。

複合機の下位モデル「X73」

　人気が集まりつつあるとはいえ，まだまだマイナーな存在の個人向け複合機だが，3万円を切るX83の登場によって市場が大きく拡大する可能性もありそうだ。

　一方，プリンタは従来からのColor Jetprinter Zシリーズに，上位機種として「Z43」，「Z53」の2機種が加わった。

　両機種は従来からあるZ33シリーズとは異なるきょう体，インクカートリッジを採用しており，印刷速度も高速化されたプリンタ。Z43がモノクロ毎分12枚，カラー毎分6枚で，Z53がモノクロ毎分16枚，カラー毎分8枚の速度を実現。いずれも2400×1200dpiの解像度，4色印刷（黒インクカートリッジをフォトカートリッジに交換することで6色印刷にも対応）というスペックである。

　また，この2機種に限り，両面印刷やポスター印刷，ブックレット印刷，複数ページ印刷といった機能を持つ高機能ドライバを利用できる。

Color Jetprinter ZシリーズZ43（左）とZ53（右）

　Z43とZ53の希望小売価格は，それぞれ2万6800円と2万9800円。直近の下位モデルであるZ33が2万4800円と，価格が非常に接近している。1万9800円のZ23も加えると，1万円の間に4機種がひしめく形だ。

　しかし米レックスマークCEO兼会長のPaul Curlander氏は「販売経路や方法，そしてもちろんユーザーによって最適な製品は異なる」と話し，販売チャネルや販売手法などによって最適な製品を提供できるメリットの方が大きいことを訴えた。

　これまでレックスマークは富士通パーソナルとの提携関係や，ゲートウェイの販売するPCへのバンドルを背景に，ローエンド機種を中心に展開してきた。しかし，ゲートウェイはご存知のように日本市場から撤退し，富士通パーソナルとの提携関係は解消されている。

　レックスマーク日本法人社長の雨宮敏朗氏は「これら2社が販売してきた機種は，最も低価格な機種に限られる。今後，これらの製品市場は縮小すると考えており，営業面でのインパクトはさほど大きくない」と話す。

　関係者によると，大手ディストリビュータや量販店を従来のチャネルに加えて開拓し，店頭での販売を強化していくという。量販店向けの営業強化では，ビックカメラとの協力関係強化が挙げられている。

　もっとも，レックスマークの製品ラインナップにおけるローエンドは，実売価格で8000円を切っているZ12だ。トップモデルのZ53も，実売価格では2万円前後になることが予想される。

　Curlander氏は日本市場のプリンタに対するデマンドが「使いやすさ/価格/画質/印刷速度」の四つにあると分析する。その上で「同一価格帯で最も高性能」（同氏）な製品として，新機種を投入したという。

　レックスマークはフラッグシップとしての上位モデルを置かず，ボリュームの出る2万円以下にフォーカスすることで，効率よくシェア向上を目指す。

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レックスマークインターナショナル

[本田雅一， ITmedia]

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