News 2001年9月14日 09:21 PM 更新

ATI,同社最速グラフィックスカード「RADEON8500」を国内発表(1)

ATIは第2世代「RADEON」チップを搭載した,同社最速のグラフィックスカードなど3製品を国内発表した。DirecxtX 8.1に完全対応した同カードは,3Dゲームを楽しむための最新グラフィック技術が満載されている。

 ATI テクノロジーズは9月14日,第2世代「RADEON」グラフィックチップを搭載した「RADEON 8500」「RADEON 7500」「FIRE GL 8800」の3製品を,国内で発表した。この新RADEONシリーズは,先月米国で発表されたものだ(8月15日の記事参照)。

 都内ホテルで開催された発表会には,当初,CEOのK.Y.ホー氏がオープニングスピーチを行う予定だったが,先日の米国テロの影響から同氏の来日が急きょキャンセルされ,日本法人からの発表となった。

 冒頭でATIテクノロジーズジャパンの黛登社長が「K.Y.ホーは,航空チケットを確保するためにあらゆる航空会社にアプローチしてギリギリまで来日しようと努めていた」と語った後,K.Y.ホー氏から日本ユーザーへのメッセージを代読した。


K.Y.ホー氏のメッセージを代読する黛社長

 メッセージでK.Y.ホー氏は「日本に行くのを楽しみにしていたが,アメリカでの一連の事件で来日できず残念に思っている」と詫びた上で,新製品について,次のように述べている。

 「ATIは大幅な組織改革を行い,多くのパートナーとATI技術を使ったアドインボード生産契約を結んだ。新世代のRADEONグラフィックチップは,ハイエンドPCユーザーからワークステーション市場向けのほか,メインストリーム向けにも製品を供給していく。すでにノートPCのグラフィックス市場では世界的リーダーとなっている。新世代RADEONテクノロジーによって,さらにマーケットシェアを拡大していくだろう」。

 RADEON 8500は,Windows XPに搭載されるAPI「DirecxtX 8.1」 をサポートしたハイエンド向けのグラフィックカード。「DirecxtX 8.1を完全サポートできる業界初のゲーム用グラフィックカード」(同社)だ。

 コアクロック周波数が250MHzのGPU(Graphics Processing Unit)を搭載。64MバイトのDDR SDRAMとデジタルフラットパネル(DVI)に対応し,デュアルモニタやビデオ出力,DVDビデオ再生が行える。日本での出荷は10月頃で価格はオープンだが,実売は4万円台前半となる予定だ。


DirecxtX 8.1をサポートしたハイエンド向けのRADEON 8500

 RADEON 8500でまず注目したいのは,曲線状の表面処理を提供する新しいレンダリング技術「TRUFORM」だ。

 TRUFORMでは,平面サーフェイスの三角形データを簡単に曲線状のサーフェイス データに変換できるため,モデルの輪郭や照明といったレンダリング効果を大幅に向上させることができる。

 会場では,TURUFORM搭載のRADEON 8500と従来のRADEONとの性能比較をイルカのCGデモで紹介した。

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