News 2001年11月2日 11:35 PM 更新

携帯から「アムロ行きます!」は“ストロングバイ!”に認定?

バンダイから発売された携帯電話用音声ユニットの「シークレットボイス ガンダム」。アムロ・レイ(声:古谷徹)が名セリフを連発してくれるのだが,はっきりいって,外では使えません。かなり激しいです。いろいろと。

 先日,バンダイから発売された携帯電話用音声ユニットの「シークレットボイス ガンダム」(2980円)。携帯電話のコネクタに接続すると,「機動戦士ガンダム」の名セリフをしゃべりだすというものだが,10月29日付けの記事について,読者からこんなメールが寄せられた。

バンダイから発売された携帯電話用音声ユニットの記事ですが,「ガンダムと言えばZDNet」と巷間噂され,それなりの自負も持っておられるであろう,御社の記事としては,少々,物足りないのが実際のところです。おそらく今後,使用感など交えた上での分析の入ったフォロー記事が出るのではないかと予測しております。

 ZDNetが,いつからガンダムサイトになったのかは不明だが(笑),ここまで言われてしまってはレビューしないわけにはいかない。脇で編集長が「うちはIT情報サイトなんだよぉぉお」と吼えていても,読者の期待を裏切るわけにはいかないのだ。ガンダムサイトの名誉にかけて――。いや,ちがうか。

購入には覚悟が必要?


大河原邦男氏によるデザインは秀逸。赤いボディの「D503i」と良くマッチしている。レビューに使用したのは,折りたたみ用の「フィットタイプ」。本体には両面テープで貼り付ける

 最初に断っておくが,中途半端な覚悟でこの音声ユニットを買わないほうがいい。買ったはいいが,ほとんど使わずに放置しておく羽目になるかもしれないからだ。

 まず,携帯電話に装着したその瞬間,かなりのボリュームで「ギュイィ〜ン」(ガンダムの起動音)である。慌てて,携帯電話から取り外すと,今度はアムロ・レイが「マチルダさぁぁぁ〜ん」(声:古谷徹)と嘆く。たちの悪いイタズラのようだ。だが,これは序の口にすぎない。

 着信時には,さらなる衝撃が待ち受けている。電話がかかってくると「データにない機体か?」(ザクレロと遭遇したときのあのセリフ)と警戒モードに入り,電話にでると今度は「行きまぁ〜す」と出撃していく。

 困ったことに,通話ボタンを押したときにアムロが叫ぶセリフは,通話相手にも聞こえてしまう……。さらに,電話を切るとモビルスーツの爆発音が(もちろん,相手にも伝わる)。この音声ユニットをつけているときは,通話相手を選んだほうがよさそうだ。間違っても,ビジネスで使ってはいけない。


本体左側には,「対決ボタン」を装備。待つ受け時に押すと,「撃墜占いモード」になる。「当たれ〜!」というアムロの声とともにモビルスーツの撃墜音がするのだが,意味はよく分からない。なお,対決ボタンを長押し(3秒以上)すると,マナーモードに切り替わる


本体右側には,ボリュームの切り替えスイッチが付く。なお,シークレットボイス ガンダムは本体にスピーカーを内蔵しているので,携帯電話の機種に音量は左右されない。ちなみに,「小」に設定してもかなりの音量

実用性は,もちろん……

 説明書には,「通話の回数でアムロのセリフが変わる!」とか書かれており,アムロのセリフは全部で50種類もある。編集部では,以下のパターンを確認することができた。

 通話の回数でセリフが変わるため,何十回も通話を繰り返してテストを行った。実際の使用シーンでは,新しいセリフを聞くためには1週間ぐらいはかかるのだろう。きっと,その時には,RGPゲームでレベルアップしたときのような感動が得られるはずだ。

 なお,リアクションのパターンは,「通常モード」または「対決モード」によって異なる。対決モードでは,1人だけ相手を選んで登録することで,普段は現れない特別なメッセージが聞けるというものだ。

通常モード
(通話回数によってメッセージが変化。電話番号は10件まで記録可能)

着信時 通話開始時 通話終了時
「うるさいなぁ」または「警戒音」 「いきまぁす!」 「突然すぎたんだ」または「モビルスーツ爆発音」
「やってみるさ!」 「逃がしはしない!」 「突然すぎたんだ」
「出ればいいんでしょ!」 「いきまぁす!」 「モビルスーツ爆発音」

対決モード
(通話中に対決スイッチを押すと登録。登録できるのは1人まで。通話回数によってメッセージが変化する)

着信時 通話時 通話終了時
「赤いモビルスーツ!?」 「シャアか!」 「突然すぎたんだ」
「速い!」 「シャアか!」 「突然すぎたんだ」

 さて,シークレットボイス ガンダムの評価だが,はっきりいって実用性は“ゼロ”。ただし,エンターテインメント性は100点満点。バンダイ開発者の遊び心が,そこかしこに伺える。飲み会などで小道具として使ってもよし,アムロといっしょに「マチルダさぁぁ〜ん」と叫んでもよし。対象年齢15歳以上の玩具だけに,いつ飽きるかは分からないが,とにかく,楽しめることだけは間違いない。

 ただ,フィットタイプの場合,充電するときはいちいちユニットを取り外す必要があるほか,間違いなくズボンやスーツのポケットには入らなくなるので,「ストラッ プタイプ」を推す声もある。


確かに,充電するときは不便である。なお,D503iでは,シークレッ トボイス ガンダムを取り外そうとしたら,一緒に電池パックまで外れてしまった… …

 ちなみに,編集部随一のガンダムマニアであるK記者は,早速,「次は,ドズル・ザビバージョンが欲しいよね。“切らせはせん! 切らせはせんぞぉ〜!”とか言っちゃうの(笑)」と盛り上がっている……。


シークレットボイス ガンダムをゲットしてご満悦のK記者。果たして,街中でこんな携帯電話を持った人を見かけるようになるのだろうか……。どう見ても,普通ではない

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[中村琢磨, ITmedia]

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