News | 2001年11月28日 11:55 PM 更新 |
ソニーファイナンスインターナショナルは,2002年4月より非接触型ICカードを使ったインターネット決済専用のクレジットカードサービス「eLIO」を開始すると発表した。eLIOは,ソニーが開発した非接触型ICカード技術「FeliCa」,ならびにクレジットカード決済代行システム「e-SCOTT」を組み合わせたもの。USB接続の専用リーダ/ライタ「パソリ」を使えば,自宅でサイン不要のクレジットカード決済サービスが実現する。
ソニーファイナンスは,自らがカード発行会社となり「ソニーカード」(仮称)を発行する。同社がプリペイド式の電子マネー「Edy」を手がけており,eLIOにEdyの機能を搭載したカードも登場する予定だ。さらに,実店舗で使えるクレジット機能を持たせるため,VISAのサービスも組み合わせる。
eLIOがネット決済に特化しているのは,1〜2年後に導入が見込まれる既存クレジットカードのICカード化があるから。「eLIOを実際の店舗で使おうという話もあるが,それには多額の投資が必要になる」(EC事業部担当EC事業部長の蓮見惠継氏)こともあり,eLIOで既存店舗をカバーするのではなく,VISAと棲み分けを図ろうというのだ。
eLIOの使い勝手は,これまで何度かデモンストレーションされたEdyと同様。PCにUSB経由でパソリを接続。提携ECサイトでの決済時に,eLIOを選択し,カードをセットすれば与信が完了する。サインの必要はない。また,個人情報はトリプルDESで暗号化された上で,SSLで保護される仕組みになっている。
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ソニーカードとパソリ。蓮見氏によれば,「受益者が負担することで,ユーザーにはパソリが無償で配布されるかもしれない」という |
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ECサイトの決済画面には,クレジットカードと並んでeLIOのロゴマークが表示されるようになる |
ただ,これだけでは,第三者がeLIOカードを拾得した場合に,パソリさえあれば自由に使われてしまう危険性がある。Edyの場合は,入金額に上限を設けることで対応する方針だが,ソニーファイナンスでは,eLIOについて本人認証の精度を高める「認証アシスト機能」をオプションで提供する予定。認証時に生年月日や電話番号など,個人を特定する情報を付加することで,第三者によるなりすましを防ぐことができるという。
ソニーカードはサービス開始時,インターネット上の2000〜3000店舗で利用可能になる見込み。ソニーファイナンスでは,今後,eLIO加盟店を募集していく計画だが,既にソニースタイルやぷららネットワークスのショッピングモール「ぷららパラダイス」が対応を表明している。ソニーファイナンスの松延赳士社長は「2005年に加盟店2万店,カード発行枚数は200万枚を目指す」と意気込みを語った。
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