News 2002年1月11日 09:00 PM 更新

「読者が選んだ2001年の10大ITニュース」で振り返る“2001年”

「2001年の10大ITニュース」の集計結果がまとまった。トップに立ったのは「Yahoo! BB始動──ADSLが急激な普及」。Top10は概ね順当?と言える結果だったが,意外な“落選組”もある。

 昨年末に実施した「2001年の10大ITニュース」の集計結果が出た。

 1位は,「Yahoo! BB始動──ADSLが急激な普及」。Yahoo! BBの登場によって,ADSLサービスの価格破壊が起こり,“ADSLデフレ”状態が発生した。サポートの問題を取り上げられることも多いYahoo! BBだが,その功績については多くの読者が認めるところのようだ。

 また,3位にも「ブロードバンド・常時接続が個人ユーザーにも普及」がランクインするなど,“ブロードバンドの普及”が2001年の象徴的な出来事だったことを物語っている。もちろん,2002年も注目トピックスの筆頭である。

 2001年,ブロードバンドの普及に呼応して,ウイルスやセキュリティホールによる被害が激増。また,携帯電話へのスパムメールは社会問題にもなった。

 そういった状況を反映して,読者投票では,2位の「SirCam,Nimdaなどメール添付型ウィルスが大流行」をはじめ,ウイルス関連のニュースに多くの票が集まった。今年も,ウイルスによる被害が減少するとは考えにくく,むしろ,昨年の出来事を教訓にしなければ,被害が拡大するのは間違いない。

 5位に「ゲートウェイ,日本撤退」,6位に「Hewlett-PackardとCompaqが大型合併発表」がランクインしたように,2001年は「PC業界の再編」の年でもあった。8月29日に事業再編を迫られた米Gatewayが日本市場から撤退を決断。それから1週間もたたないうちに,米Hewlett-Packardが米Compaq Computerの買収で合意したというニュースが駆けめぐった。今もPC業界には好転の兆しは見えず,2002年もしばらくは辛抱の時期が続きそうだ。

 ランクインを逃したニュースで気になるのが,「Windows XP発売。祭りは起きた?」や「第3世代携帯電話サービス『FOMA』がスタート」である。

 どちらも,発売・サービス開始までは大々的にマスコミに取り上げられていたものの,実際に市場に出てみるとほとんどニュースになることもない。FOMAにいたっては,Mobileチャネルの担当記者以外,ほとんど利用者を見たことがない。10大ニュースに選ばれなかったのも,そうした状況を正確に反映したためだろう。

 最後に,ロボット担当記者としては,ロボットネタが入選しなかったのが残念ではある……。2002年こそは,飛躍に期待したい。

関連リンク
▼ ZDNet JAPAN読者が選んだ 2001年「10大ニュース」

[中村琢磨, ITmedia]

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