News 2002年1月12日 11:49 AM 更新

CESで見つけた,ちょっと気になる“ガジェット”――Part1

大盛況だったCES2002。それだけに発表された新製品・新技術も数多く,全部はとても紹介しきれない。そこで,ここでは1本の記事にはならないけれど,ちょっと面白い,気になるネタをまとめてみた。

 Comsumer Electronics Showは広い。いや,本当に広い。拡張されたラスベガスコンベンションセンター(以前のサウスホールはセントラルホールと改名され,馬鹿みたいに広い新サウスホールが追加されている。しかも新サウスホールは2階建てだ)だけでは収まりきらず,さらにラスベガスヒルトンにまで展示会場がはみ出す。

 その上,ハイエンドオーディオ機器の展示は別会場のアレクシスパークにあることを考えれば,僕が知っている華やかなりし頃のCOMDEX/Fall(サンズコンベンションセンターの1,2階をすべて使いつつ,ラスベガスコンベンションセンターがいっぱいだった)と同程度か,もしくはCESの方が大きいといったところか。

 そんなわけで,あちらこちらには紹介しきれない製品がたくさん転がっている。というわけで,いくつか単体の記事にはならないモノを集めてみた。

銀色がいいなぁ,との声が聞こえてきそうな米国版LUMIX

 松下電器とライカのコラボレーションから生まれたLUMIXブランドのデジタルカメラが,米国でも発表された。こちらでもライカとの協業を前面に押し出しており,デジタルカメラだけでなく,ビデオカメラなどレンズというレンズにライカの名前が……。

 さて,このLUMIX。日本ともっとも異なるのは,中間機種が2つ追加されていること。DMC-LC20とDMC-LC40だ。LC20は光学3倍ズームを搭載したコンパクト機で,日本でも発売しているDMC-F7の兄貴分といったところか。一方のLC40は400万画素クラスでF2-2.5の3倍ズームレンズを採用。LC5をローコスト化した製品と言えるだろう。

 ただ,日本のライカファンとしては,米国版LC5の色がシルバーであることの方が,よほど気になるのでは?日本でもシルバーが発売されたら,かなり受けると思うんだけどなぁ。


左からF7,LC20,LC40,LC5。LC5のシルバーボディがまぶしい?

インターネット対応ミニコンポ?そりゃ何よ

 Philipsはパーソナルオーディオ機器全般のMP3対応化を進めている。コンパクトCDプレーヤでMP3やWMAが使えるのあ当たり前の状況だ。そんな中でも特に異彩を放っているのがMC-i200。世界初のインターネット対応パーソナルステレオなんだとか。

 実はこのMC-i200。裏側にイーサネットポートがあり,ネットワークを通じてインターネットラジオ放送を受信することができるのだ。世界中のメジャーな放送局があらかじめプリセットされており,各放送局のチャンネルの切り替えなどを,すべてMC-i200で行うことができる。

 またCD-Rに記録したMP3ファイルのプレイバックももちろん可能。Webベースのユーザーインターフェイスを用いて,PCからMP3のプレイリストや放送局のカスタマイズなどを行うこともできるため,ミニコンポ側のボタンでチマチマとカスタマイズを行う必要がない。

 個人的にはちょっと子供っぽいデザインが気になるところだが,インターネットラジオチューナ付きのオーディオ機器は,確かにおもしろいかも。今後,このカテゴリの製品は増えてきそうだ。


世界初。インターネットラジオチューナ付きパーソナルステレオ

こんなのアリ?のMP3オーディオ機器

 SONICblueの展示したRio AUDIO CENTERは,MP3を自在に扱える「MP3,なんでもやります」的アプライアンスだ40GバイトのハードディスクとCD-RWドライブを内蔵し,650枚分のCDをハードディスク内に収めることができる。

 CD-RWドライブが内蔵されていることからもわかるとおり,PCを使わずにハードディスク内の音楽を選択して,オーディオCDやMP3データディスクを作成することが可能だ。こうした操作を行うため,大型の液晶ディスプレイが備わっており,なかなか簡単にデータを扱うことができる。

 USBインターフェイスが内蔵されているが,これはPCと接続するためのものではない。Rio AUDIO CENTERにRioブランドのポータブルプレーヤを接続すると,PCを使わなくともRio AUDIO CENTER内のデータを簡単に転送できるというもの。なお,デモはすべてMP3で行われていたがWMAにも対応しているようだ。

 最高320Kbpsまでのビットレートに対応し,音声のSPDIF出力も行うことができる。デザイン的にもオーディオ機器を強く意識したもの。ただ,価格は1499.95ドルと高めなのが気になるところだろう。


RIO audio center

 一方,2.5インチ20Gバイトハードディスク内蔵のRio riotもなかなかの人気だ。常時持ち歩くには少々大きいが,その分,ディスプレイが大きくて操作が行いやすい。ダイヤル式の操作ボタンと併せ,ユーザーインターフェイスは高く評価したい。でも,やっぱり399.95ドルと言われると……。


Rio Riot

 個人的には299.95ドルで買えるTurtle Bearch製のAUDIOTRON(http://www.audiotron.net/audiotron/producthome.asp)が気になるところ。この製品は新製品というわけではなく,昨年の中頃からふつうに売っているものだが,PC内の音楽をリビングで楽しめるのがなかなかいい。

テクノロジではないが楽しいゲーム機専用バッグ

 A.L.S.というベンダーのブースには,NASCARのロゴやゲーム機のロゴが並んでいるから,てっきりゲームベンダーなんだろうと思って近づいてみたが,これがなんとバッグ屋さん。ゲームマニアが喜びそうな各種ロゴ入りのバッグを販売している。

 と,これだけで終わるのかと思ったら,話を聞いてみるとさらにおもしろいことに。最初は単にゲーム機のロゴをあしらったバッグシリーズだと思っていたのだが,どうやら各種ゲーム機やソフトウェアを収めるための専用バッグなのだ。

 当然のことながら,XBOX用バッグはどの製品よりも「ヒュージ(ばかでかいの意。説明員のコメントそのまま)」である。そのヒュージなXBOX用と比べると,コンパクトなGAMECUBE用は,おなじバックパックでも余裕があり,内部はコントローラやメモリカードを余裕で収納できる。

 GAMECUBE用とPS One用はショルダーバッグのデザインがいい感じだ。本体が小さいとデザインの自由度がグッと広がる。XBOXほどではないものの,PS2も本体が大きいため,バッグとしての魅力はイマイチ。

 もっとも,ゲーム機をピッタリ収めることが可能なこれらのバッグ。そんなにニーズが高いものなんだろうか?友達の家に持っていったり,旅行に持っていくといった使い方を提案していたが,本当にそんな使い方をするのかなぁ。


xbox専用バッグ

こちらはGAMECUBEとPS用

非売品です

 取材中に出くわしながら,いつもカーオーディオが集まるエリアに消えていくため,いまだ正体をつかめていない非売品のガジェット(?)がこちら。愛嬌のある顔はアゴのあたりにガンツ先生(ロボコンの先生)の面影を見せるが,おそらく親戚ではないと思う。

 セクシーなお尻を見ると,明らかに内部は人間なわけだが,驚くのはその巨大さだ。ジャンボマックス(と言うと世代がバレるが)よりはずっと小さいものの,他の人間との比較を見れば,いかに大きいかがわかるはず。

 にもかかわらず,軽快かつスムースに動き回り,指もまるで人間のように滑らかに動いたりするのだ。もちろん,しゃべりとアゴの動きもばっちりとシンクロしている。

 う〜ん,中身の構造が気になるなぁ。明日にでも取材を申し込んでみるか?


CES会場に現れた謎のロボット

後ろ姿を見ると,意外にコンパクトなお尻が!?

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[本田雅一, ITmedia]

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