News 2002年2月6日 11:47 PM 更新

NVIDIA,最新GPU「GeForce4」を国内正式発表

NVIDIAが,画像処理プロセッサの新製品「GeForce4」を国内で正式発表した。新GPUは,1世代前のGeForceに比べて,約4倍の処理能力を持つ。

 NVIDIAは2月6日,画像処理プロセッサの新製品「GeForce4」GPU(Graphics Processing Unit)シリーズを国内で正式発表した。


GeForce4 を搭載した各社のグラフィックボードも展示された

 昨年からさまざまな噂が飛び交っていた「世界最強のグラフィックスエンジン」(同社)がいよいよ登場した。この新GPUは,1世代前のGeForceに比べて,約4倍の処理能力を持つ。

 描画処理能力を一気に高めたのが,オクルージョン カリング(陰面処理)技術「LMA II(Lightspeed Memory Architecture II)」だ。場面内でどのオブジェクトが見え,どのオブジェクトが陰になって見えなくなっているかを予測・判定することで,無駄な描画を省略するのがその特徴。LMA IIによって,描画されるべきピクセルの読み出し,書き込み,選択が最適化され,メモリバンド幅を効率よく活用できるのだ。


第2世代の陰面処理技術「LMA II」によって高速な描画を実現

 また,最新のアンチエリアシング技術「Accuview AA」を搭載し,描画速度を犠牲にすることなく,ジャギーのない高品質な画像を表現することができる。「ジャギーを取り除くことで,非常にクリアで質感のある画像が提供できる」(同社)。


アンチエリアシング技術「Accuview AA」でジャギーのない高品質な画像を表現

 さらに複数ディスプレイに画像を出力できる「nView」技術によって,ユーザーはCRT,LCD,TVなどさまざまなディスプレイ装置の自由な組み合わせを選択でき,マルチディスプレイ環境が手軽に利用できる。

 GeForce4シリーズは,ハイエンド向けの「GeForce4 Ti」,一般ユーザー向けの「GeForce4 MX」,ノートPC向けの「GeForce4 GO」が用意されている。

 「世界最強のGPU」(同社)を謳ったGeForce4 Tiは,6300万個以上のトランジスタを集積化し,128MバイトのフレームバッファとDDR SDRAMを搭載。毎秒1億個以上の頂点データを処理することができる「デュアルプログラマブルバーテックスシェーダー」や,高速ピクセルシェーダーなどにより,複雑なジオメトリ/キャラクタのアニメーションを高速描画できる。

 メモリ実効クロック速度やメモリバンド幅が異なる2製品「Ti 4600」「Ti 4400」がラインアップされている。価格はTi 4600が399ドル,Ti 4400が299ドルとなっている。

 GeForce4 MXは,マルチディスプレイ表示技術「nView」によって複数ディスプレイがサポートされたほか,高解像度・高フレームレートを可能にするアンチエリアシング技術「Accuview AA」などが特徴となっている。

 メモリ実効クロック速度やメモリバンド幅が異なる3製品「MX 460」「MX 440」「MX 420」がラインアップされている。価格はMX460が179ドル,MX 440が149ドル,MX 420が99ドルとなっている。

 GeForce2 GOの後継となるノートPC向けのGeForce4 GOは,GeForce4 MXと同じコアアーキテクチャを採用。長時間のバッテリ寿命を可能にする消費電力管理技術やアンチエリアシング技術などで,モバイル環境に高速な画像処理能力と長時間駆動を提供する。

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[西坂真人, ITmedia]

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