News 2002年3月27日 11:53 PM 更新

光るハロ? ソニーが球形のロボット「Q.taro」を開発

光で感情表現するロボット「Q.taro」。この球形ロボットは,音楽を一緒に聴いたりできる「ヒーリングクリーチャー」だという。

 ソニーでロボットを作っているところと言えば,「AIBO」のエンターテインメントロボットカンパニーや「SDR-4X」のデジタルクリーチャーズラボラトリーがある。

 だが,もう1つ。「隠れて開発してました」と明かすのは,ソニーモーバイルネットワークカンパニー パーソナルオーディオカンパニーの沼田浩一氏。開発したのは,「Q.taro」(試作機)と呼ばれる球形のロボット。「光,音,動きで人を癒すヒーリングクリーチャー」(沼田氏)である。


Q.taroは,ピカピカ光りながらゴロゴロ転がる。ハロもそうだが,今年は球形ロボットが流行そう? ちなみに,Q.taroとは「Quasi-stable Traveling and Action RObot」(準安定移動行動ロボット)の略

 Q.taroは,全部で36個のセンサーを内蔵。手を近づけるとそれを検知して自動的に電源のオン/オフを行ったり,障害物を認識して,自律的に回避したりできる。さらに,複数のQ.taroを置くと,赤外線センサーを使い,Q.taro同士が協調して動作する仕組みになっているという。また,簡単な音声認識機能を備え,呼び掛けたら反応するほか(10単語程度を話せるらしい),コミュニケーションを取るうちに,光り方や動きのバリエーションが増えるという。


なかなか賑やかである。本体には出っ張りがあるので,クリアケースが被せられている

 そして,パーソナルオーディオカンパニーが作っただけに,忘れていけないのが,音楽を使った遊び方。Q.taroには,充電器になるいわゆるクレードルのようなものがあり,このクレードルにCDプレーヤーなどをつなぐことができる。音楽を再生すると,音楽にあわせて動くというわけだ。「部屋にQ.taroを置いておけば,勝手に転がって光りながら,持ち主を癒してくれる」(沼田氏)。

 またクレードルとQ.taroは,それぞれ通信機能を内蔵し,Q.taroが自らクレードルに戻ってくることができる。会場では実際に,親機から,子機を内蔵したQ.taroを呼び出し,クレードルに誘導するというデモンストレーションが行われていた。

 なお,Q.taroの製品化については「市場ニーズを判断してから決めたい」(沼田氏)としている。

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[中村琢磨,ITmedia]

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