News 2002年4月11日 11:25 PM 更新

「電話,1台しかないんか!」――もう大丈夫!?ソーテックのサポート体制

 ソーテックが4月から展開しているセンセーショナルな企業イメージ広告に,思わず目を奪われたユーザーも多いことだろう。これは,同社が今年度最重要課題として掲げる“サポートの充実”をユーザーに理解してもらうための一環で行われているものだ。

 「電話,1台しかないんか!」――一般紙などに登場した,このビビッドカラーの1色広告に,思わず目を奪われたユーザーも多いことだろう。これは,ソーテックが4月から展開している企業イメージ広告だ。同じものが,同社サイトにも日替わりで登場している。同社サイトを訪れると,トップページの画面いっぱいに広告が表示されるので,何気なく新製品を調べにきたユーザーなども,さぞかし驚いたことだろう。


同社サイトを訪れると,センセーショナルな企業イメージ広告が画面いっぱいに表れる

 これは,同社が今年度最重要課題として掲げる“サポートの充実”をユーザーに理解してもらうための「パワーアッププロジェクト」の一環で行われているものだ。

 同社は,シェアを大きく伸ばした1999〜2000年頃から,サポート力の弱さを指摘されていた。今回の企業イメージ広告は,2000年半ば以降から強化してきたサポート体制をあらためてユーザーに告知し,悪評を払拭したいという同社の思いがある。

 1984年に設立された同社が大きく躍進したのが,1998年頃のこと。「モニタ付きで9万9800円」という破格の価格設定で話題となった「Micro PC STATION」シリーズを発売してからだ。翌1999年にはiMacと似ているということで裁判沙汰にもなった「e-one」を発売,1999年末には大ヒットモデルのMシリーズを投入した。

 このように魅力ある新製品を次々と投入していって迎えた2000年の初頭,サポートの電話がつながらないという問題が発生した。

 ソーテック・イー・サービスの佐藤滋俊常務は,ユーザー増加によってサポートが大きく混乱した当時を象徴するエピソードとして「本社機能がある横浜のランドマークタワーは,内部の電話が全て内線でつながった巨大なPBXとなっている。それが,当社にかかってきたサポート電話のせいでパンク状態となり,他の企業の電話までが全然つながらなくなってしまった。以後,同じようなことがあっては困るということで,ランドマークタワーで初めて専用線を引いたのが当社」と語る。

 同社では,このようなサポート体制を打破するために,2000年6月にサポート専門会社「ソーテック・イー・サービス」を設立。コールセンターの増強などで,サポート電話の接続率は徐々に改善した。「ひどい時には1%を割っていたサポート電話の接続率も,今年2月の時点では61%にまで向上している」(佐藤氏)。

 だが今度は,修理品のクオリティ問題が発生。2001年初頭には,修理に1カ月以上もかかった上に,修理から戻ってきた製品が,実は直っていなかったというケースも出た。「修理品が直っていないというトラブルで販売店が激怒し,九州から北海道にまで急きょ謝りにまわったということもあった」(佐藤氏)。

 同社は修理のクオリティアップのために,2001年の6月に横浜市金沢区に「横浜サービスセンター」を設立。それまで,横浜近辺の5カ所に分かれていた修理拠点を一カ所に集約することで,修理行程を管理しやすくした。

 「クオリティだけでなく修理期間も大幅に短縮しており,今年2月現在で受付から修理完了まで平均5.8日となっている。この実質修理期間を,コンスタントに3日にするのが最終目標」(佐藤氏)。

 さらに同社はテクニカルサポートを強化するために,初心者を対象にした会員制有償サポートサービス「クラブQ&A」を今年3月15日から導入した。横河キューアンドエーと提携し,電話と電子メールを利用した24時間年中無休サポートを実施。料金は,2000円(30日間)から1万5000円(365日間)までで,同社製品や同社独自ソフトウェア,OSの基本操作,マイクロソフトOfficeの操作方法などが,サポート対象となっている。

今年後半のソーテックは,“やんちゃ”復活?

 冒頭紹介した企業イメージ広告には,サポート強化を知らせる「電話,1台しかないんか!」編のほかに,ベンチャー精神への回帰をアピールする「社長,魂の叫び」編,e-oneで見せたようなユニーク発想のPC作りを表明した「私たちは今年も失敗します」編,コストパフォーマンス追求という創業精神に基づいた新製品を開発していくという「“百円でも精神”に戻れ」編など,計4パターンが用意されている。


「社長,魂の叫び」「私たちは今年も失敗します」など計4パターンが用意された企業イメージ広告

 特に「私たちは今年も失敗します」編の中では,画面が180度ひっくり返るというノートPCを今夏に発売することを明らかにしている。

 最近のソーテックについては,「他社と変わらないPCメーカーになってしまった」という声もちらほら聞かれる。そんなユーザーにとっては,かつての“やんちゃなソーテック”復活をイメージさせる今回の企業イメージ広告は,同社の今後に期待を抱かせるものといえるだろう。    しかもこれからは“やんちゃ”に加えて,ちゃんとしたサポートという“安心”までが付けてくるのだから……。

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▼ ソーテック

[西坂真人,ITmedia]

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