News 2002年4月17日 01:01 PM 更新

AMD,0.13μmプロセスのモバイルAthlon XP発表

発表されたThoroughbredコアの新モバイルチップはモデルナンバー1400+,1500+,1600+,1700+で,実クロックは1.2GHz〜1.47GHz。

 AMDは現行Athlon XPのコアを0.13マイクロメートル(μm)プロセスに縮小したThoroughbredコアを「モバイルAthlon XP」のブランド名で,まずはノートPC向け市場に投入すると,米国シアトルで開催中のWindowsハードウェア技術者向け会議「WinHEC 2002」で発表した。


 発表されたのはモデルナンバー1400+〜1700+の製品で,それぞれ別表のような実クロック周波数で動作する。

 日本ではシャープがモバイルAthlon XP採用機を同日発表する。エプソンダイレクトも後日採用機を発表の見通し。

モデルナンバー実クロック周波数
モバイルAMD Athlon XPプロセッサ 1400+1.2GHz
モバイルAMD Athlon XPプロセッサ 1500+1.3GHz
モバイルAMD Athlon XPプロセッサ 1600+1.4GHz
モバイルAMD Athlon XPプロセッサ 1700+1.47GHz

※1700+のみ266MHz FSB,そのほかは200MHz/266MHz FSBに両対応

 各プロセッサのTDP値は現状では未公開とのこと。一般的なオフィスアプリケーションを実行させたときの平均消費電力は,各周波数ともに2ワットとなる。なお,Thoroughbredのダイサイズは80平方ミリ(モバイルAthlon 4は129平方ミリ)で,動作電圧は,1.05〜1.45ボルトの間でPowerNow!の状態によって動的に切り替わる(モバイルAthlon 4の動作電圧は1.25〜1.45ボルト)。

 またモバイルAthlon XPの消費電力を引き下げた,薄型軽量ノートPC向けバージョンも現在サンプル出荷が行われている。ターゲットとしている動作電圧や消費電力,TDPなどは公開されていないが,今年後半には低消費電力版モバイルAthlon XPを搭載したノートPCが登場する見込みだ。

 AMDはThoroughbredの後継となるデスクトップPCおよびサーバ/ワークステーション向けプロセッサの「Barton」にSOI(シリコン・オン・インシュレーター)技術を採用するとしてきたが,予定が変更されSOIを採用しない0.13μmプロセスで製造されることになるという。従ってBartonは,Thoroughbredと共通の製造プロセスで作られる,2次キャッシュメモリが512Kバイトに拡張されたバージョンという位置付けになる見込みだ。

[本田雅一,ITmedia]

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