News:ニュース速報 2002年5月14日 10:07 AM 更新

米最高裁、FCCの大手電話会社規制を支持


 米連邦最高裁は13日、ベル系電話各社を規制するために連邦通信委員会(FCC)が用いているTELRIC(Total Element Long-Run Incremental Cost)と呼ばれる料金算定方式を合法と認める判断を下した。

 TELRICは、Verizon Communicationsなどのベル系電話会社に義務付けられた競合他社への回線開放に際し、そのリース料金を決める土台となっているもの。過去のコストの回収を重視しない「将来見込み原価」に基づくこの料金算定方式にVerizonなどが異議を唱えていたが、最高裁はこれを、1996年連邦通信法の解釈を逸脱するものではないとの判断を示した。

 ベル系各社は、FCCが定める料金体系では、ネットワーク構築のための自分たちの過去の投資は回収できないと反発していた。だが今回の判決により、ベル系各社に設備を低料金で競合新興キャリアに開放させるというFCCの方針は最高裁によって支持された。

 最高裁判決を受けてVerizonは、「現状維持の判決だが、最近ではFCCも方針転換の必要性を認め始めている。法廷は今回、法的見地に立ってTELRIC方式を支持した。しかしこれによってこの方式が、消費者/通信業界にとって最良の政策と見なされるわけではない」とのコメントを発表している。

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