News | 2002年5月21日 10:01 PM 更新 |
東京ビッグサイトで5月21日、「ビジネスシヨウ 2002 TOKYO」が開幕した。携帯電話各社がブースを並べる「モバイル&ネットワークゾーン」は毎年大きな盛り上がりを見せるが、今年はさらに展示も華やかになり、人だかりが絶えなかった。
NTTドコモは、ビジネスシヨウの展示会場で、iモード新端末「504iシリーズ」を発表した(詳細は別記事を参照)。iモード企画部長の夏野剛氏も登場した午前中の発表会には、ブースから溢れるほどの人が集まるなど、504iへの関心の高さを示した。
504iとともに注目を集めていたのが、地上デジタル放送を受信できる参考出展のテレビ付きケータイ。これは、昨年12月に都内で行われた地上デジタル放送の公開実験で使われたものと同じもので、端末が三菱電機製という点も前回と変わりない。
実際にデジタル放送番組を受信するデモが行われたが、昨年末の公開実験では実際に東京タワーから放送電波を送信していたものを、今回はブース裏にOFDM変調器を設置してそこから電波を送信する「ミニ放送局」で対応していた。ただし、現段階では携帯電話の大きさに受信機や各種デコーダを収めることができないため、展示台の下に別体の受信機を隠し、携帯端末とはケーブルでつないでいた。
一方、KDDIのブースで目を引いたのが、石ころケータイ。石のカタチをしたこの携帯電話は、同社が国内外のデザイナーと進めているデザイン開発プロジェクト「au design project」の一環で参考展示されたものだ。
“石”本来の不均一な面を表現するために、河原に転がっていた本物の石から型を取ってボディを成型したという。本体がぼわっと光って、虫の音(鈴虫やコオロギ)や鳥の鳴き声が呼び出しベルとなる。コンセプトモデルで商品化の予定は今のところないとのことだが、来場者、特に女性ユーザーが熱心に見入っており、商品化を担当者に訴えている姿も見られた。
そのほか、Jフォンブースではボーダフォングループとしてグローバルなイメージを演出するため、同グループがスポンサーとなっているフェラーリチームのF1マシン(ただしレプリカ)をブース内に展示するなど、携帯電話各社は華やかな雰囲気に包まれていた。
今年のビジネスシヨウは、昨年にもましてPC/家電/AVメーカーの出展が激減している。特に、かつてはビジネスシヨウの花形的存在だったデジタルカメラの出展が、今回は1社しかないという寂しい状況となっていた。
その1社、カシオ計算機のブースでは、5月13日に発表した“世界最薄”のカードサイズデジカメ「EXILIM」シリーズが注目を集めていた。
一般ユーザーには初のお披露目となる会場では、実際に触って操作できるデモ機を多数用意。「EXILIMのセールスポイントである高速応答性を、実際に手にとって試してもらっている。ビジネスシヨウは、年々デジカメの出展が少なくなっているが、“カメラ付きケータイ”が人気の携帯電話ユーザーにもアピールしていきたい」(同社)。
働くAIBO!?
ケータイ一色の会場を、ZDNet NEWS的なネタを求めてフラフラと歩いていると、突然、「AIBOもお仕事がしたくなりました。」の文字が目に飛び込んできた。
これは、無線LANカードを本体に内蔵できるAIBO(ERS-210/220)を使って、PCから無線LAN経由で遠隔操作し、AIBOを“歌って踊れるプレゼンターにする”というものだ。「WATSON」と名付けられたこのシステムは、ナビゲーションネットワークス、アイプランニング、グラフィックリサーチの3社共同プロジェクトによるもの。AIBOの動きやサウンドチャンネル、ムービーチャンネルをタイムスケジュールで24時間管理でき、最大10匹のAIBOを同時に操作できる。
「タイムスケジュールに沿って正確な時間管理ができるため、イベントでも確実に仕事をこなす。内蔵のカメラで来客の確認もできるので、会社の受付嬢(犬)にもなれる。お店の情報や新商品を、音楽やムービーに合わせた楽しい動きでアピールすることもできる。AIBOは愛玩用と見られがちだが、実はちゃんと仕事もしてくれる」(ナビゲーションネットワークス)。
エンタテインメント系ペットロボットにもお仕事させてしまうとは、う〜む、さすがビジネスシヨウ。
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[西坂真人, ITmedia]
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