News 2002年5月31日 05:42 PM 更新

Webでスタジアムのマメ知識を学習

いよいよ本日、サッカー日韓W杯が開幕する。選手の名前を必死に覚えるのもいいが、決戦の舞台となる試合会場の情報もWebで調べておこう

 いよいよ本日、世界最大のスポーツイベントであるサッカーW杯が日韓共催で開幕する。有給休暇を利用してW杯にハマる人、週末に撮りためたビデオを見ようと思っている人、楽しみ方はさまざまだが、試合会場のスタジアムの予備知識は大丈夫? 

 友人や恋人と試合観戦しながら、「ジダン、ジダン言ってるのは素人。通は、やっぱりバストゥルク。やっぱトルコだよね。チャンピオンズリーグ観た?」などと、サッカー専門紙に書いてあったえたうろ覚えの知識を披露しても、嫌がられるだけ。誰を応援するのも、その人の勝手だ。だが、「このスタジアムの特徴はね……」と、さりげなく建築に造詣が深いことを示せば、インテリっぽく見えるかもしれない。

 日本戦の舞台となるのは、大事な初戦、6月4日のベルギー戦が「埼玉スタジアム2002」。6月9日、天王山となるロシア戦が「横浜国際総合競技場」。ここは勝ちたい、6月14日のチュニジア戦が「大阪長居スタジアム」である。名前は知っていても、どんなスタジアムか知っている人は意外と少ないはず。

 各スタジアムを施行した鹿島竹中工務店のWebサイトには、技術情報を含め、どんなスタジアムなのか詳しい説明が掲載されているので、チェックしてみよう。

 まず、埼玉スタジアム2002。芝生の質が悪いとクレームを付けられたのも、もはや過去のこと。今ではきっちり整備され、FIFA(国際サッカー連盟)からも合格点をもらった。施行は鹿島。「翼を広げたつがいの白鷺」というデザインコンセプトのどうスタジアムは、アジア最大級を誇る6万3700人を収容。鹿島のホームページには、この“翼”の仕組みについて詳細な記述もある。

 また、屋根先356灯の高演色メタルハライドランプにより、FIFAの基準である1500ルクスを上回り、ハイビジョンにも対応可能な2000ルクスを実現している。東北道を夜間に走行していると、闇夜に煌々と光を放つ巨大建造物に気が付くが、あれが埼玉スタジアムである。


W杯のスタジアムを紹介する鹿島のWebサイト

 横浜総合競技場と大阪長居スタジアムは竹中工務店。同社のWebサイトでもスタジアムを紹介しているが、この2つのスタジアムはそれぞれ独自のWebサイトを立ち上げている。

 横浜国際総合競技場は、サッカー用の専門競技場ではないので、陸上用トラックがフィールドと観客席の間にある。そのため、「サッカー観戦にはあまり向いていないのでは?」と思われがちだが、横浜国際総合競技場は、通常では2メートルあるフィールドとスタンドの高低差を75センチと低くすることで、選手と観客の一体感を演出しようとしている。

 また、W杯決勝の舞台ということもあって、横浜国際総合競技場のホームページは、W杯情報の提供に力を入れている。例えば、日本語、英語、韓国語だけでなく、スペイン語、アラビア語、フランス語など、9カ国で情報を配信。W杯観戦ガイドから、ルールの紹介なども行っており、サッカーを良く知らない人にも優しい内容となっている。試合観戦で横浜総合国際スタジアムに出かける人は、一度チェックしておきたいページだ。


サッカーボールが飛び出してくる可愛らしいアニメーションのホームページ

 2002FIFAワールドカップ大阪市開催推進委員会が立ち上げているWebサイトでは、大阪長居スタジアム内部の360度画像を公開している。「Java iPIX」を利用したコンテンツで、マウス操作でグリグリ視点を変えることができる。Windows/Macintoshのどちらでも見ることが可能だ。当日も、試合終了後にデータを更新してくれれば、熱気が伝わってきて現地に行けない人にとっては嬉しいのだが……。


 大阪長居スタジアムは地上5階建てで約5万人を収容。座席の3分の2を覆う屋根が柔らかい曲線を描き、支柱を設けない工法を採用することにより、すべての座席からフィールドを見わたせる構造になっている。

 日本戦以外のスタジアムについても、鹿島と竹中工務店のWebサイトには情報が掲載されているので、現地に観戦に行く場合は、マメ知識を頭に入れてからにしてみては?

関連リンク
▼ 竹中工務店
▼ 鹿島建設
▼ 横浜総合国際競技場
▼ 大阪長居スタジアム

[中村琢磨, ITmedia]

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