News | 2002年6月19日 10:18 PM 更新 |
オンライン小売りの「Amazon.co.jp」に、新しいアソシエイトプログラムとして「Amazon ライブリンク」が導入された。「米国では新しいもの好きのユーザーが飛びついた」(アマゾン)というこのプログラム。6月11日から国内でサービスを開始したところ、早くもかなりの反響があるという。このライブリンクとは、いったいどんなものなのだろうか?
まず、アソシエイトプログラムについて簡単に説明しよう。これは、自分のホームページに貼ったAmazon.co.jpへのリンクを経由して購買活動が行われた際に、プログラム会員に売上の3%〜5%の料金をバックするというもの。高額商品の場合は、最大で1000円までとなっている。Amazon ライブリンクでは、そのリンク部分が自動的に更新される。そのため、「一度リンクを作成すれば、リアルタイムで情報が更新されるので、常に最新の商品を紹介できる」(アソシエイト・プログラム マネージャーの曽根康司氏)のが特徴である。 s
最新の情報に更新されるとどんなメリットがあるかというと、例えば、従来はAmazon.co.jpの音楽ストアや特定の商品にリンクを貼る形式だったが、これだと、リンクがマンネリ化する可能性があるほか、自分でマメにリンク先を更新するという作業も必要になる。自分のサイトを通じてユーザーがAmazonの商品を買ってもらうには、うまく誘導することが成功のカギとなる。「ライブリンクを使えば、そのチャンスが大きくなる」(曽根氏)わけだ。
Amazon ライブリンクには、「キーワード」「ベストセラーリンク」「ジャンル別ベストセラーリンク」の3タイプがあり、ベストセラー/ジャンル別ベストセラーリンクはAmazon.co.jpの売上データに基づき、1時間ごとに内容が更新される。ただ、キーワードの場合は、マイナーなキーワードにすると、そもそも本やCDなどの種類が少ないので更新の頻度は少なくなってしまう。「ライブリンク以外のサービス、つまり、検索機能や特定の商品へのリンクとともに、ライブリンクを使うと効果的」。“ミニAmazon”を自分のサイトの中に作ってしまうようなものだ。
誰でも小遣いは稼げるか?
Amazonのアソシエイトプログラムについては理解できた。では、自分でホームページを立ち上げているユーザーがライブリンクを申し込めば(ミニAmazonを用意すれば)、誰でも小遣いが稼げるのだろうか?
「アソシエイトプログラムで現時点で成功しているのは、コアなユーザーを持つコアなサイト」(曽根氏)。アソシエイトプログラム参加者は現在、企業、個人あわせて8000以上あるが、誰でも成功しているわけではないという。「基本的に、小遣い稼ぎ目的でアソシエイトプログラムに参加しても、思うような結果は得られない。当然、トップページだけしかないサイトに、Amazon.co.jpへのリンクがたくさんあっても、誰も利用するわけがない」(同氏)。
Amazon.co.jpの「アソシエイト・ショールーム」では、特徴的なプログラム参加者のサイトが紹介されている。なるほど。確かに、ゲームのレビューや攻略本情報を豊富に提供している「ゲームいろいろ情報」というサイトなどは、なかなか“濃そう”である。
うーむ。まずはコアなWebサイトを作るのが先のようだ。ん? 待てよ。Newsにリンクを貼ってしまうのはどうだろうか。企業が運営するWebサイトがアソシエイトプログラムに参加するのに、特別な許諾は必要ない。費用もかからない。例えば、Windows XPの記事に、ソフトバンクパブリッシングが発行しているWindows XPのマニュアル本にリンクすれば、良い効果が期待できそうである。もちろん、ガンダム記事の場合には、最近オープンしたAmazon.co.jpの「アニメストア」へのリンクボタンを用意する。そして、売上の3%は自分の懐に……とはいかないだろうなぁ(編集長注:当然です)。
ちなみに、ライブリンクを作ると下のような形になる。キーワードは「ソフトバンク」だ(編集部注:参考のため、あくまでこの記事用に作ったものです。誤解なきよう)。
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[中村琢磨, ITmedia]
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