News:ニュース速報 2002年7月5日 07:16 PM 更新

上半期のウイルス届出件数は前年同期の1.2倍に IPA

IPAは、今年上半期と6月のウイルス届出情報をまとめた。上半期の届出件数は1万1569件と、前年同期比の1.2倍に増加した

 情報処理振興事業協会(IPA)セキュリティセンターは7月5日、今年上半期と6月のウイルス届出情報をまとめた。上半期の届出件数は1万1569件と、前年同期比の1.2倍に増加した。

 上半期に届出があったウイルスは全部で69種類。中でもKlezとBadtransの件数が際立って多く、それぞれ5005件と2973件となっている。以下、Hybrisが615件、Magistrが469件、Fboundが372件と続いている。

 また種類別で見ると、メール機能とセキュリティホールを悪用して感染を広げるウイルスが急増。このタイプのウイルスが届出全体に占める割合は、前年同期の26.1%から74.3%と大幅に増加した。

 一方、実害率は9%と前年同期の19.3%に比べて大きく低下。IPAでは、ユーザーがウイルスに感染する前に対策を講じるケースが増えたためと分析している。

 6月の届出件数は1965件。件数は5月の2410件から減少したものの、依然として“Klezの嵐”が収まる気配がなく、Klezの届出件数は1555件と、5月に続き全体の約8割を占めた。実害率は6.4%(5月は7.8%)。

 Klezは差出人を詐称するため、感染者に注意することが難しく、感染被害が拡大している。このためIPAでは、メールを交換したことがある友人や知り合いにもアンチウイルスソフトの導入を勧めるよう呼びかけている。

 またIPAは、上半期の不正アクセス届出件数をまとめた。届出件数は409件で、前年同期(237件)の1.7倍に増加した。実害があったのは128件。

 届け出た個人ユーザーは、前年同期は全体の7%だったのに対し、今回は全体の31%と増加している。このためIPAでは、個人・法人に関係なくセキュリティ対策が必要と警告している。

関連リンク
▼ 「2002年6月/上半期のウイルス届出状況」
▼ 「2002年上半期の不正アクセス届出状況」
▼ 情報処理振興事業協会セキュリティセンター

[ITmedia]

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