News:ニュース速報 | 2002年7月30日 05:14 PM 更新 |
オリンパス光学工業と富士写真フイルムは7月30日、デジタルカメラ用小型メモリカード「xD-Picture Card」を共同開発、今秋発売すると発表した。同カードは切手以下とメモリカードでは最小サイズを実現。高速転送や大容量化にも対応している。同カードに対応したデジタルカメラも今秋、両社から発売される予定。
同カードは20.0×25.×1.7ミリ、重さ2グラムとデジタルカメラ用記録メディアでは最小サイズ。読み出し毎秒5Mバイト/書き込み毎秒3.0Mバイト(64Mバイトタイプ以上)とデータ転送速度も確保。消費電力も25ミリワットと少なくて済む。多層化技術の採用により、将来は8Gバイトまで大容量化できるという。製造は東芝に委託する。
まず16Mバイト、32Mバイト、64Mバイト、128Mバイトの4タイプを発売。12月に256Mバイトタイプ、2003年以降、512Mバイト、1−8Gバイトタイプを順次発売するとしている。
同時にPCカードアダプタとUSBカードリーダを発売。またコンパクトフラッシュアダプタも発売を予定し、コンパクトフラッシュ対応デジタルカメラで利用できるようになる。PDAや携帯型オーディオプレーヤのストレージとしても使用可能だ。
両社はデジタルカメラ用メモリカードにスマートメディアを採用してきた。「携帯性の良さとパソコンとの親和性の高さ、コストパフォーマンスの良さが評価され、スタンダード記録メディアとして定着している」(両社)。
一方で、「より小さく大容量な記録メディアを利用したい」「1種類の記録メディアで各社のデジタルカメラを利用したい」というユーザーニーズも高まっている。このためスマートメディア陣営の2大メーカーが協力、スマートメディアの後継となる新型記録メディアフォーマットとして同カードを開発した。他のデジタルカメラメーカーやプリンタメーカーなどに同規格採用を広く呼び掛けていく。
「xD-Picture Card」は「eXtreme Digital(最先端のデジタル)映像情報を記録、保存、伝達するeXcellent(すばらしい)記録メディア」との意味だとしている。
スマートメディアとコンパクトフラッシュ、SDメモリーカード(マルチメディアカード)、メモリースティックが競合してきた市場に2大メーカーが新たな規格を投入してきた。デジタルカメラ市場における両社の国内合計シェアは40%近くに上り、“メモリカード戦争”の行方が注目される。
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[ITmedia]
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