News | 2002年8月1日 09:08 PM 更新 |
エキサイトは8月1日、ADSL接続サービスが月額500円で利用可能な「BB.excite接続サービス」を開始した。バックボーンにはインターネットイニシアティブ(IIJ)のネットワークを使用。アクセス回線には、NTT東西地域会社の地域IP網を使う。BB.exicteを通じてサービスを申し込むと、ISP料金が、動的グローバルIPを選択した場合で「フレッツADSL 1.5/8Mbps」、ならびに「Bフレッツ」(マンション、ファミリ―、ニューファミリー)が月額500円、「Bフレッツ」(ベーシック)が月額1000円となる。
コース | 月額料金(動的グローバルIP/固定グローバルIP) | POPメールアカウント |
フレッツADSL(1.5/8Mbps) | 500円/3000円 | 280円 |
Bフレッツ(マンション、ファミリー、ニューファミリー、ファミリー100) | 500円/3000円 | 280円 |
Bフレッツ(ベーシックタイプ) | 1000円/4000円 | 280円 |
実際にかかる月額料金の合計(メールは除く)は、フレッツADSLの場合、4150円(モデムはレンタル)。Bフレッツ(マンションタイプ)が3500−4000円、Bフレッツ(ベーシックタイプ)が1万900円となる。「マンションタイプのBフレッツは破格」(エキサイト)。なお、エキサイトでは2002年12月31日まで、BB.exciteのサービスに申し込んだユーザーを対象に、エキサイトに支払う月額料金を無料にするキャンペーンを実施する。ただし、キャンペーン終了後、サービスを最低3カ月間使用することが条件になる。
BB.excite接続サービス提供エリアは、8月1日時点で東京都、千葉県、埼玉県、宮城県、大阪府、兵庫県、愛知県、広島県、福岡県。8月下旬までに北海道、神奈川県、静岡県に拡大し、2003年3月までに全国47都道府県のフレッツネットワークに対応する予定だ。
本命はBBコンテンツ
「莫大な投資をしなくても、ブロードバンド接続サービスは提供できる。(資産を)持っているところと協力すればいい。投資をしていないから、これだけ価格を抑えることができた」(エキサイトの山村幸広社長)。
今回の提携は、エキサイトの筆頭株主で、IIJにも出資する伊藤忠商事が、ブロードバンドコンテンツを持つエキサイトと、CDN事業を強化しているIIJを戦略的に結び付けたことで実現した。
ただ、これまで、エキサイトはブロードバンド接続事業にはそれほど興味を示していなかった(3月11日の記事参照)。実際、記者会見でも山村氏は「BB.excite接続サービスでは2003年末までに10万人の会員獲得を目指すが、それだけにこだわっているわけではない」と話している。エキサイトが、BB.excite接続サービスに期待するのは、それ自体の売り上げではなく、「ブロードバンドコンテンツの拡大」である。
「ブロードバンドコンテンツへの取り組みにおいて、(エキサイトは)質、量ともに最高レベルにあると自負している。ただ、自前のブロードバンド接続会員がいないことが弱味になっていた。ブロードバンドコンテンツを購入するには、これまでいちいちクレジットカード番号などを入力しなければならなかったが、BB.exciteの会員になると、IDとパスワードを入力するだけで購入できるようになる。これは大きなメリットだ」(山村氏)。
エキサイトでは8月8日より、オリジナルのインターネットドラマなどを配信する「BB.exciteコンテンツ配信サービス」を開始する。ここで配信されるコンテンツは基本的にBB.excite会員以外でも利用することが可能だが、「動画配信だったら、1Mbps以上は会員向け」(山村氏)などとする。
また、BB.exciteのコンテンツ配信サービスには、IIJのCDN(コンテンツデリバリーネットワーク)を利用しているが、エキサイトでは自前で調達したコンテンツを流すだけでなく、BB.exciteをブロードバンドコンテンツプロバイダー向けの課金代行プラットフォームとして展開することも考えているという。
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