News:ニュース速報 | 2002年8月9日 08:47 PM 更新 |
三菱重工業はこのほど、人工神経回路網(ニューラルネットワーク)と進化的計算エンジンをワンチップ化した学習推論チップを開発したと発表した。PCの20倍の学習推論機能を持ち、産業機械向けに実用化を図る。
あいまいな情報から推論を繰り返して正解に至る推論機能や、学習を重ねて成長する機能をFPGA(Field Programmable Gate Array)に収めた。プロセッサのロングパイプライン化などの工夫により高速化でき、Pentium III/800MHz搭載のPCに比べ20倍以上の速さで学習推論を実行できることを確認したとしている。
脳の神経回路の仕組みを応用したニューロコンピュータに、進化論を基にした問題解決手法である進化的計算エンジンを組み込んだ。環境の変化にも対応できる“IQ”の高い機械を実現できるという。
具体的には(1)ノウハウを機械に取り込む、(2)不良品・故障の発生予知、(3)環境や機械に適した運転方法の最適化──などを上げている。熟練工の技術の伝承などにも活用でき、産業の空洞化防止にも寄与するとしている。
[ITmedia]
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.