News:ニュース速報 | 2002年8月28日 05:27 PM 更新 |
富士通研究所は8月27日、手のひらの静脈パターンを利用して個人認証ができるマウスを開発したと発表した。認証機能をマウスに装備したことで、オフィス環境などでも違和感なく利用できるとしている。
開発したのは、個人によって異なる手のひらの静脈パターンによる認証技術と同技術を用いたマウス。静脈パターンは胎内で定まった後、大きさが変化する以外は一生変化せず、また個人によってパターンが異なり、双子でも区別できるという特徴を利用した。
装置は手のひらに近赤外線を照射すると静脈だけが黒く映ることを利用。撮影した画像から静脈パターンを抽出し、あらかじめ登録したパターンと照合することで認証を行う。
同社が約700人を登録して実験を行った結果、全員を完全に識別できたという。また識別性能を図る等価エラー率も0.5%以下を実現できるとしている。
静脈パターンを利用した認証技術はマウスのほかに、壁に設置した認証装置や携帯端末などにも応用できるという。
同社では、PCのログインやスクリーンロック解除の際のユーザー認証や、電子デバイスの使用許可者の認証、電子決済システムの決裁者/承認者の認証などでの利用を想定している。
同技術は、9月4日に行われる富士通主催の公共ソリューションセミナで展示される予定。
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