News | 2002年9月20日 11:21 PM 更新 |
9月20日、千葉・幕張メッセで「東京ゲームショウ2002」(TGS2002)が開幕した。「遊びは人類のDNA」をテーマに掲げる今回のTGSで大きな注目を集めているのが、オンラインゲームである。「リネージュ2」のプロトタイプ版や、ソニーコンピュータエンタテインメント(SCE)がデモンストレーションを行っていたネットワーク対応「みんなのゴルフ」の周囲は黒山の人だかり。もちろん、マイクロソフトブースも大盛況だ。
マイクロソフトは同日、Xboxのオンラインサービス「Xbox Live」を2003年1月16日に開始すると正式発表した(別記事参照)。TGSのブースでは、オンラインゲームを核に、今秋から発売される新作タイトルを大々的にアピールしている。
Xbox Liveの最大の特徴は、やはり「ボイスコミュニケ―タ」機能である。Xbox Liveスタータキットに含まれるヘッドセットを使えば、オンラインの対戦相手や仲間と会話をしながら、ゲームを進めることができる。従来のオンラインゲームはテキストベースのコミュニケーションが主体だが、「“言葉のキャッチボール”によって新しい楽しみが生れる」(マイクロソフト)。
実際、マイクロソフトでは、9月9日にXbox Liveベータテスターの募集を始めたところ、3日間で定員の5000人をオーバーするなど、ユーザーの関心は高い。マイクロソフトでXbox Liveを統括する小出雅弘氏も「(オンラインゲームは)やっぱりボイスチャットだ」と強力プッシュする。
モー大興奮!
マイクロソフトブースには、戦闘機のコクピットを模した豪華なXbox Live試遊台が並べられている。じっくりとゲームを楽しんでもらおうという配慮からか、1人当りのプレイ時間は割と長い(10分ぐらいはあった)。そのため、土日の一般公開日には、長時間並ぶのを覚悟しなければならないが、実際に試してみる価値は大いにあるだろう。
例えば、「ギリヤバ! 乱闘パーティテレビ! Whacked!」というゲーム。内容は、「アメリカンテイストたっぷりのドタバタTVショーに出演して、一獲千金を狙うアクションゲーム」(マイクロソフト)。実際にプレイしてみたが、ネットワークに対応していなければ、それほど特筆すべきゲームではないという印象を受けた。ところが、ネットワークに接続するとこれが一変する。
展示会場では、来場者3人+ナビゲーターでバトルが繰り広げられる。武器アイテムをゲットし、いつものように、襲いかかるときは「食らえぇ〜!」と叫ぶ。いつもと違うのは、その声が“被害者”の方にも聞こえているということ。もし自分がやられたら、マジ切れ間違いナシ。テキスト入力とは違い、思わず口走ってしまったことや、「ハァハァ」という喘ぎ声まで相手に届いてしまう。そうなったらもうみんなで大興奮するしかない。さらに、声のトーンは「ロボット」「女の子」など数パターンが用意されているので、別の自分になってみるのもありだ。「おしおきよ〜」とか……。
美少女ロボットとお話!
ボイス機能が活躍するのはオンラインゲームだけではない。マイクロソフトは、スタンドアロンで遊べるゲームタイトルも開発中だ。
2003年春発売予定の「N.U.D.E@ Natural Ultimate Digital Experiment」は、音声コミュニケーションによって美少女ロボットを育てるという育成シミュレーションゲーム。最初は(購入してディスクを挿入したときは)、ほとんど話すことはできないが、さまざまコミュニケーションを繰り返していくうちに会話ができるようになるという。また、音声認識/合成には東芝iバリュークリエーションの技術を採用し、「これまでの音声認識ゲームとは異なり、決められたパターンだけではなく、いろいろな言葉に柔軟に対応することができる」(マイクロソフト)。
現在開発中のタイトルのため、TGS2002の会場では映像出展だけの予定と聞いていたのだが、実際には映像だけではなかった。なんと、等身大の美少女ロボットが飾られているではないか。
展示会場でこの美少女ロボットを見た人はこう思っただろう。「バーチャルよりもリアルがいい」と。そして、「できればこのロボットを話せるようにしてほしい」と。そこで、マイクロソフトの担当者に聞いてみたのだが、「もう、これ以上の数を作ることは(予算的に)ムリだと思う」とのこと。もちろん、本物のロボットなど夢のまた夢……。
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[中村琢磨, ITmedia]
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