News:ニュース速報 2002年9月25日 09:14 PM 更新

日本発祥のHSPウイルス、作者は中学生?

発生地が日本国内と見られるコンピュータウイルス「Diskfill-C」が見つかったが、同ウイルスの作者と称する人物からZDNet編集部にメールが届いた

 発生地が日本国内と見られるコンピュータウイルス「Diskfill-C」が見つかったが、同ウイルスの作者と称する人物からZDNet編集部にメールが届いた。「初心者でも簡単に作れる」とし、今後も同様のウイルスが出回ると予言している。

 日本ネットワークアソシエイツによると、同ウイルスはフリーの国産インタプリタ言語「Hot Soup Processor」(HSP)で作成されたトロイの木馬型。実行すると偽のエラーメッセージを表示した上で、Windowsフォルダ内のシステムファイルをCドライブのルートに複数回コピーする──というもの。危険度は「低」としている。

 HSPはWindows用アプリケーションを開発できるスクリプト言語システム。開発環境が無料で公開されている上、かつてのBASIC感覚で初心者でも気軽にプログラムに取り組めることから人気が高い。同言語を使用した多数のフリー/シェアウェアが公開されている。

 メールによると、同ウイルスの作者を名乗る人物は中学2年生だという。「暇つぶしにジョークソフトを作ったんですが、出来上がったのはウイルスでした」。同様のウイルスは簡単に作れるとした上で、「これからも友達などが作ったウイルスが出回るでしょうね」と述べている。

 同メールが本当の作者から送信されたものかどうかは断定できない。ただ同ウイルスについて、あるHSPユーザーは「これなら確かに中学生でも作れるだろう」と見ている。だが「HSPは『以前より敷居が高くなってしまったプログラム作成に気軽に取り組んでほしい』と作者がフリーで公開している“草の根言語”。ウイルス作成に利用するのは、作者やプログラミングを楽しむユーザーの気持ちを踏みにじるもの」と憤っている。

関連リンク
▼ 日本ネットワークアソシエイツ「Diskfill-C」
▼ Hot Soup Processor

[ITmedia]

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