News 2002年11月7日 00:15 AM 更新

アイ・オー、HDDビデオレコーダ「Rec」シリーズ新製品など発表

アイ・オー・データ機器が、HDDビデオレコーダ「Rec」シリーズの新製品や、動画撮影を手軽に楽しめるムービーカメラなど、マルチメディア製品群を発表した

 アイ・オー・データ機器は11月7日、HDDビデオレコーダ「Rec」シリーズの新製品3機種「Rec-POT S」「Rec-On S」「Rec-On for Mac」と、動画撮影を手軽に楽しめるムービーカメラ「Motion Pix」など、マルチメディア製品群を発表した。全機種ともに、11月末から販売する。

フルモデルチェンジのRec-POT S

 新製品で注目したいのは、BSデジタルハイビジョン放送対応のレコーディングHDD「Rec-POT S」。今年4月に発表された時は、HDDが交換可能なHDDビデオレコーダとしてセンセーショナルにデビューしたRec-Onの影に隠れて、あまり目立たない存在だった。だが、BSデジタルのハイビジョン放送をデジタルのまま録画できる唯一のHDDビデオレコーダとしてAVマニアや販売店での評価は高く、「W杯をデジタルで録画したいというユーザー向けや、BSデジタル内蔵プラズマTVの“ついで商品”として、家電店での単価アップの商材になっていた」(同社)という。


BSデジタルハイビジョン放送対応のレコーディングHDD「Rec-POT S」

 「前モデルはチャレンジ的要素が高かったが、今回はAV家電市場に本格的に進出するための製品」と同社がアピールするように、新製品は使いやすさの向上を狙った機能アップが図られている。

 まず見直されたのが、HDDの容量。前モデルは80GバイトとHDDビデオレコーダとしては大容量を装備していたが、高画質でデータ量の多いBSデジタルハイビジョン放送に使うと、約7時間(HDレート)しか録画できなかった。新製品ではHDDの容量が120Gバイトと240Gバイトの2モデルを用意。120GバイトモデルではHDレートで約10.5時間、240Gバイトモデルでは2倍の約21時間の長時間録画が行える。標準テレビ放送(SDレート)では、最長で約63時間(240Gバイトモデル)ものデジタル録画に対応できるのだ。


録画番組のリストや設定を一覧表示できる「Rec-Potメニュー」を新たに装備

 また、前モデルでは番組名や録画日時など録画番組のデータをTV画面上で見ることができなかったが、新製品では録画番組のリストや設定を一覧表示できる「Rec-Potメニュー」を新たに装備。さらに前モデルでは機器の操作をBSデジタルチューナーのリモコンで代用していたが、新製品は専用リモコンを標準で同梱した。


 本体は180(幅)×180(奥行き)×60(高さ)ミリで、重さは1.6キログラム。再生やHDDの残量表示など動作状況を確認できるフロントインジケータを装備し、きょう体も立方体に近い前モデルからAV機器ライクなデザインに変更された。

 価格はオープンだが、実売はHDDの容量が120Gバイトの「HVR-HD120S」が7万円台半ば、240Gバイトの「HVR-HD240S」が12万円台後半となる見込み。

Rec-Onは容量&転送速度アップとMac対応が新登場

 ユーザーがHDDを自由に交換できるHDDビデオレコーダとして人気商品となったRec-On。新製品のRec-On S(VR-HDA120S)は、40G/80GバイトだったHDDを120Gバイトに大容量化したほか、高速なデータ転送が行えるUSB2.0に新たに対応。前モデル(USB1.1)に比べてデータ転送時間が約1/6になった。


容量&転送速度がアップしたRec-On S(VR-HDA120S)

 機能面では、音声付きで1.5倍速再生が行える「早見再生」や、再生映像をサムネイル表示して選べる「サムネイル再生」、リピート再生機能、録画ビットレート/録画時間の任意設定などが新たに加わった。その他の主な機能や本体のデザインは前モデルから変更はない。価格はオープンだが、実売は8万円前後となる見込み。


Macintoshシリーズに対応した「Rec-On for Mac」。ボディカラーはホワイトを採用

 また、Macintoshシリーズに対応した「Rec-On for Mac」もラインアップに加わった。iMacやiBookに合わせたホワイトのボディカラーを採用している。HDD容量は120Gバイト。PCとの接続がUSB1.1になっている点以外はRec-On Sとほぼ同等の機能となる。対応OSはMacOS9.1.0以降および10.1以降。価格はオープンだが、実売は8万円前後となる見込み。

コストパフォーマンスに優れたムービーカメラ「Motion Pix」

 「Motion Pix」(AVMC131)は1万6500円という低価格ながら、1.4型カラーSTN液晶ディスプレイを装備し、320×240ピクセル(10フレーム/秒)のAVI(Motion JPEG)ファイルを撮影できるコストパフォーマンスに優れたムービーカメラ。撮像素子は130万画素のCMOSを採用。8Mバイトの内蔵メモリを備えるほか、CFメモリカードスロットを搭載し、512MバイトのCFメディアに約2時間の動画撮影が行える。


コストパフォーマンスに優れた「Motion Pix」

 また、最大1280×1024ピクセルの静止画も撮影できるデジカメ機能も装備。PCとUSBで接続すれば、PCカメラとしても利用できる。マスストレージにも対応。

 デジタルコンテンツ管理ツール「AVeL MediaSink」や立体視画像エディタ「デジカメ3DエディタLE」といった同社独自ソフトのほか、「Ulead DVD Movie Writer 1.5 LE」「Ulead VIDEO STUDIO 5 SE BASIC」「Ulead PHOTO IMPACT 7 SE」「Ulead DVD Slide Theater SE」など、デジタル映像を編集できる多彩なソフトを標準で同梱している。

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[西坂真人, ITmedia]

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