News 2002年11月25日 11:45 PM 更新

COMDEXレポート外伝――余ってしまった時間の過ごし方は、スタートレックと“あれ”

すっかり規模を縮小してしまったCOMDEX。一般的なツアーの3日間でも時間を持て余すようになってしまった。夜はともかく、昼間の“余暇”の美しい過ごし方は……?

 最盛期のCOMDEXであれば、3日間程度のツアーでは回り切れない程の巨大なITショーだった。だが、それも今は昔。その上、2個所に分かれて展示していたショーも、SECC(Sands Expo Convention Center)の展示がなくなってしまったために、離れた会場の往復に費やす時間が不要になった。このため、キーノートスピーチに全部出席するといった“一部報道関係者”でもなければ、2日間もあれば“視察”は十分になってしまった。

 とはいえ、持て余した視察日程をグランドキャニオン観光に費やすのは、バブル時代のCOMDEX観光ツアーと同じで馬鹿馬鹿しい。

 そんな時は、COMDEXを開催しているLVCC(Las Vegas Convention Center)のNorth Hallの裏口から、お隣のHilton Hotelへ行くのがお勧め。

 LVCCからたった5分のここには、SFファンにはたまらない「Star Trek The Experience」があるのだ。Star Trek The Experienceは、アメリカのTV長寿番組「スタートレック」(日本では「宇宙大作戦」として放映)を題材にしたアミューズメントテーマパークで、大人から子供まで楽しむことができる。


「Star Trek The Experience」の入場ゲートでは、映画版「Enterprise NCC-1701」が迎えてくれる

 バーチャルリアリティで宇宙艦「Enterprise NCC-1701-D」へ乗船できるツアーへの参加は入場料がかかるが、番組で使用された大道具や小道具などのミュージアムもあるので、お勧め。どんなものなのかは体験してみてのお楽しみなので、ここでは紹介しない。関連グッズショップや宇宙ステーション「DS9」(Deep Space Nine)に登場するバーもあり、ここで食事をしたり飲んだりもできる。


DS9に登場するQuarkのバーを模したレストランでは、番組に登場する異星人の食事も食べられる


売店では、番組に登場する異星人に扮したエキストラが相手をしてくれる。ちなみに、写っているのはBorg

 先般開催されたIDFには、初代Enterpriseのカーク船長役であるWilliam Shatner氏がゲストとして登場したが、翻訳でCaptainを大佐と訳してしまうのは、困ったものだ。当然、艦長と訳してもしっくり来ない。逆にMicrosoftの発表会に招かれたPatrick Stewart氏の場合には、ピカード艦長と訳さねばならないし、DS9のシスコ司令官は、大佐と訳しても良いとか、スタートレックの世界はディープな知識が必要なのだ。

 ちなみに、8月と9月には毎年スタートレックのコンベンションが、ここラスベガスで開催される。日本からも根性の入ったスタートレックファン(トレッキーと呼ぶ)が、大挙して訪れるのだが、実は記者もその中の一人だったりする……。


Voyager(左)とEnterprise D(右)の巨大な(それでもミニチュア)モデルが天井からぶら下っているのは感動もの

無料のシャトルバスでMGM Grandへ行けば……

 昼間、LVCCから唯一無料のシャトルバスが往復しているのが、MGM Grand Hotelだ。ここは、コンファレンス会場になっているためだが、実はこのMGM Grandの道を挟んで反対側にある、Tropicana Hotelで開催されていたのが、「なくなる」と言われ続けながら、いまだに続いている「AdultDex」だった。このままでは下手をすると、本家のCOMDEXの方が先になくなってしまうかも知れない。皮肉なものだ。


MGM Grandと道を挟んで反対側にあるTropicana Hotelへは、歩道橋によってMGMから渡れる

 AdultDexは、今年で8回目となるのだが、テーマがテーマなだけに開催ホテルは一定しておらず、今年は“たまたま”Tropicana Hotelでの開催だった。AdultDexをご存知ない方に蛇足ながら説明すると、その起源は、元々COMDEXのSECC会場の地下Hallブースで、そっち方面の怪しげなCD-ROMやらグッズやらを販売していた業者たちが、COMDEXから締め出されたために、同時期に独自に開催し始めたものだ。だからCOMDEXが本当になくなれば、集客面から見てAdultDexもなくなると思われる(しぶとく開催されれば、それはそれで面白い)。


AdultDexのレジストレーションは結構混んでいた。女性客も多いのがアメリカン?

 詳しいブースの展示内容などはここでは紹介しないが、入場料は15ドル。今まではタクシーなどで5ドルの割引券などを配っていたのだが、今年はそれもなくなっていた(もっともここだけの話、今年からメディアは無料になった。おかげで、COMDEXのメディアIDバッジを着けたままだった記者はタダで入場できてしまった)。

 それはさておき、ネタ不足のCOMDEXでこんなところまできてネタを拾おうとした記者の努力に運命の女神が報いてくれたのか、AdultDexの取材?を終えて、Tropicana Hotelのカジノを横切って出口へ向かう道筋で、なんと、Tropicanaで毎晩開催されているショー「Folies Bergere」の踊り子さんたちと遭遇。ステージでの写真撮影は一切禁止のラスベガスのショーだが、ダメモトで撮影してよいか尋ねると、にっこり笑ってポーズまでしてくれた。

 何がラッキーかと言って今回のCOMDEX取材で一番ラッキーだったのは、Bill Gatesの写真よりもなによりも、この踊り子のお姉さんたちの写真が撮れたことだった。


Tropicana Hotelで毎日行われているショー「Folies Bergere」の踊り子さんたちは快くポーズまでして写真を撮らせてくれた

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[清水隆夫, ITmedia]

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