News:ニュース速報 2002年12月5日 10:28 AM 更新

運転中の携帯通話で毎年2600人死亡――米報告書


 運転中の携帯電話使用により、毎年米国で約2600人が死亡し33万人が重傷、24万人が軽症を負い、物損事故は150万件に達する――。Harvard Center for Risk Analysis(HCRA)が発行した報告書の中で、こんな試算を明らかにした。

 報告書を執筆したJoshua Cohen氏は、運転中の携帯電話利用時間は年間平均300−1200分になると試算。携帯で通話しながら運転しているドライバーの死亡率は約100万人中13人とする一方で、路上でこれに巻き込まれて死亡する人の率は100万人中4人と見積もっている。

 しかしCohen氏は、車内の携帯電話利用による経済的利益はコストをしのぐ可能性もあると論じている。同氏は車内の携帯電話利用による利益と、それを禁止した場合に生じる利益を比較。それによると、車内通話を禁止した場合に減少が見込まれる医療費や物損に伴う費用といった経済的利益は約430億ドルに達するが、運転中の通話料から生じる経済的利益もこれとほぼ同額だった。

[ITmedia]

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.