News:ニュース速報 2002年12月18日 08:26 PM 更新

東電「お話させていただきます」──トップページ全面で異例の謝罪


 「東京電力からお話させていただきます」──東京電力はこのほど、Webサイトのトップページ全面に謝罪文を掲載した。原子力発電所の点検記録虚偽記載を謝罪した上で、消費者に節電を呼び掛けている。不祥事を起こした企業がトップページを丸ごと謝罪文に変更するのは珍しい。


 トップページは「お詫びとお願い」と題したシンプルなデザイン。通常のトップページはページ下部に張られたリンクをクリックしないと閲覧できない。

 「お詫び」では、「不祥事でこれまでみなさまからいただいていた信頼を、自らの手で覆してしまいました。このことに関して、私たちには弁解の余地はありません」と謝罪。「電気を絶やしてはいけないと思うあまり、大事なことが見えなくなっていたように思います。みなさまに信頼されていることへの本当の責任に気づかなくなっていました」とし、消費者を軽視してきた企業姿勢を反省している。

 再点検のため、現在は9基の原子炉が運転を停止中。暖房で電力需要が集中する真冬には電力不足が懸念されており、「お願い」では節電を呼び掛けている。「責任を棚に上げたようなお願いであることはもちろん承知していますし、恥ずかしいという思いもあります。しかし、企業の面子より、電気を送りつづけることへの責任を大切にしたいと思います」。

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