News:ニュース速報 | 2003年1月8日 10:15 AM 更新 |
分散コンピューティング技術を用いてMicrosoftのゲーム機「Xbox」のセキュリティコードを解読しようというプロジェクトが、1月6日付けで突然、法的な理由から打ち切られた。
このプロジェクトはコンピュータファンのグループNeo Projectが進めていたもので、Webサイトでは当初、1月6日現在で3500人以上のNeoユーザーが同プロジェクトに取り組んでおり、Xboxの2048ビットの暗号コード解読に向けて、既に7億7600万通りの可能性を排除済みだとしていた。
しかし同日、Neo Projectは「法的な理由により、われわれが今後Xboxへの挑戦を主催あるいは参加することはない」との告知をサイトに掲載した。
Neo Projectは当初、RSA Securityが1万ドルの賞金をかけて公募していた暗号キー解読のため、分散コンピューティングソフトを開発する目的で創設された。
最近になってXboxの暗号キーを解読する別のプロジェクトを立ち上げ、もし成功していれば、ハードを改造せずに自家製のソフトでXboxをブートすることが可能になっていた。これは、Xbox上でLinuxを動作させるコンテストの2番目の課題でもあり、ソフトウェア企業Lindowsの最高経営責任者(CEO)Michael Robertson氏は最近、このコンテストに賞金を寄付したことを明らかにしている(1月6日の記事参照)。
しかしNeo Projectのホームページでは当初から、「もしこのXboxへの挑戦が違法だと判明し、また/あるいは(Microsoftが)接触してきた場合、われわれはXboxプロジェクトをすべて廃棄する。訴訟費用を負担する余裕はわれわれにはないからだ」と表明していた。
MicrosoftはこれまでXboxのセキュリティ上の脅威となりそうな場合は積極的な防戦に出ており、Xboxの改造に使われるMODチップに対してはさまざまな法的あるいは技術的手段に訴えている(10月11日の記事参照)。
[ITmedia]
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